劣勢になると動きが止まる。メンタルが弱い?

2012年04月10日

メンタル/教育

池上正さんが子どもに対する悩みや、保護者・コーチの子どもを取り巻く大人に関する疑問や悩みに答えるこのコーナー。今回のお悩みは「劣勢になると動きが止まる。メンタルが弱い?」です。

◎試合(試合で修正したい悩み)

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(質問者:小学4年生の保護者)

4年生の男の子です。同学年の中では、うまい方で、試合ではいつもスタメンで出してもらっています。チームが勝っている時はとても良い動きをするのですが、負けている時や、明らかに相手チームが強そうな時、ピタッと足が止まってボールを追いかけなくなり、しまいにベンチに下げられてしまいます。本人に注意しても改善されません。メンタルが弱いのだと思いますが、どのように声をかけたら良いのでしょうか?

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子どもがどうしたいのかを聞いてみよう。
言葉を与えるのではなく引き出して

 親御さんの歯がゆい気持ちは想像できます。ですが、私ならこう声をかけます。

 「今日はいつもと動きが違ってたね? どうしたの? いつもは良い動きをしている。でも、今日の試合はどうしたのかな?」と、そのようなシンプルな問いかけに、お子さんがどう答えるか。まずは、本人の気持ちを探ることが必要です。

 大人はピンチを迎えた子どもに対して、早くどうにかしたい焦りや憤りも手伝って「何か言わなければ」と必死になったり、自分のアドバイスや言葉で好転するかもしれないと考えがちです。でも、まずはうまくいかないことを、本人がどう感じているか、理由やありようをどうとらえているかを把握することが最初の一歩。この一歩を省略して「注意」しても、おそらく親御さんの言葉はお子さんの心に届かず、効果は上げられないでしょう。一方的に「おまえはダメ! メンタルが弱い」などと言い、理想の形を押しつけるのはやめましょう。ここは、サッカーの試合で起こったことをほじくりかえすのではなく、そこから離れて「人の生き方」みたいなことを話し合ってみてください。

「うまくいかないと気持ちが落ち込むし、逃げたくなるね。お父さんも仕事がうまくいかないときがあるよ。でも、こんなふうに考えて気持ちを切り替えてるよ」と、そんなことを例にあげて話してみましょう。親側の願いを話しても良いですね。

「相手が強いと怖くなっちゃうけど、お父さんはおまえに気持ちで負けてほしくないな。失点しても立ち向かってほしいな。試合の最後まで自分のサッカーをやってほしいよ」

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