コラム

1日いて出場時間は5分だけ!?

2012年08月21日

池上正さんが子どもに対する悩みや、保護者・コーチの子どもを取り巻く大人に関する疑問や悩みに答えるこのコーナー。今回のお悩みは試合の出場機会がないお子さんに関するご相談です。

◎試合(試合で修正したい悩み)

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(質問者:小学3年生の保護者)

小学3年生の息子は、チームで一番下手なので試合にほとんどだしてもらえません。試合に連れて行ってもらったとしても、1日いて最後の5分くらいというお情けでの出場です。つまらなくなり砂で遊びだし、また激怒されています。最近では、試合形式の練習でも、出してもらえなくなってしまいました。このままでは差はつくばかりです。私もコーチの考えもわからなくなり、子どもも気持ちが打ちのめされてしまい、どうしていいのかわからなくなって萎縮し、ますますプレーができなくなり悪循環です。どうしたらよいですか?

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試合に出なければ絶対にうまくなりません。
他のチームを探す提案をしましょう

 日本中にこのようなチームがあります。小学生なのに、練習試合さえ勝ち負けにこだわり、ほぼずっと同じメンバーで何試合もくり返す。公式戦に全員出場させるなどはもってのほか。大人も子どもも、何のために、どんな目的でサッカーをしているのだろうと本当に不思議です。

 私はずっとそれを変えたくてさまざまなことに取り組んでいますが、難しいところです。

 まず、お子さんにサッカーが好きかどうかを聞いてあげてください。もし好きならば、こういったチームでプレーを続けるのは悲劇なので、他のチームを探してみようかという提案をしてみましょう。

 他競技でも同じかも知れませんが、サッカーというスポーツは、試合に出なければ絶対にうまくなりません。本当にサッカーが好きなら、試合に出られるチームを探そう。そんなふうに話をしてみてください。

 もしかしたら、サッカー以外のスポーツをやりたいというかもしれません。が、そこは親がサッカーに固執せず、お子さんの好きなことをやらせてあげましょう。

プロフィール

池上 正(いけがみ・ただし)

1956年大阪生まれ。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼年代や小学生を指導。02年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。同クラブ下部組織の育成コーチを務める。03年より小学校などを巡回指導する『サッカーおとどけ隊』を開始、千葉市・市原市を中心に190カ所におよぶ保育所、幼稚園、小学校、地域クラブなどで延べ40万人の子どもたちを指導した。2010年1月にジェフを退団。同年春より「NPO法人I.K.O市原アカデミー」を設立。理事長としてスクールの運営や指導、講習会、講演をこなすかたわら、大学や専門学校等で講師を務めている。2011年より京都サンガF.C.アドバイザー、12年2月より京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターに就任。08年1月に上梓した初めての著書『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(08年・小学館)は、11年12月現在で7万部に迫るベストセラー。11年9月には指導現場で、その実践例を大公開した『サッカーで子どもの力をひきだす オトナのおきて10【DVD付き】』が発売。U-12の育成に携わる指導者や保護者には必見のDVD付き書籍となっている。

近刊情報

『サッカーで子どもの力をひきだす オトナのおきて10【DVD付き】』

指導者や保護者から多くの支持を得ている『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』の著者・池上正氏が普段からよく使う象徴的な言葉(フレーズ)を取りあげながら、どのように子どもと接すればいいのか、言葉をかければいいのか、子どもとの距離のとり方……子育てやサッカー指導に悩む方々の具体的な解決策として、 “オトナが守るべき10のおきて”を伝授します。

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