コラム

池上コーチの一語一得「余計なことは言わないでという監督」

2013年06月11日

池上正さんが子どもに対する悩みや、保護者・コーチの子どもを取り巻く大人に関する疑問や悩みに答えるこのコーナー。今回は監督さんに理不尽な答えを返された保護者の方からのご相談です。

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(質問者:小学6年生・2年生の保護者)

子どもがサッカーのルールなどをもっと知りたい、試合中わからないで試合をしている、と言うので、監督に相談をしたら、通常指導内容は監督のみが一任で、余計なことは言わないでほしい。不満があるなら、チームをやめてもらっていいと言われました。通常どこのチームもそうなんでしょうか? 私が非常識だったのでしょうか?

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監督にお願いするのではなく、
子どもに自分で学習することを勧めましょう

 状況が詳しくわからないのでハッキリしたことは申し上げられませんが、文面だけを読めばあなたは何も悪くないと思います。指導内容を最終的に決めるのは指導者でしょうが、お子さんの様子を伝えただけのあなたに、そこまで言う必要はないように感じました。

「子どもがサッカーのルールなどをもっと知りたい、試合中わからないで試合をしていると言ってるのですが」と、相談を持ちかけたわけですね。批判とは受け取れません。もし、私がコーチならとても歓迎すべき情報です。
「そうですか。了解しました。そのあたりを意識して指導していきます。具体的にはどんな場面がわからないと言ってましたか?」――おそらく、そんなふうに答えることでしょう。

 もしも、試合中よくわからないような状態が続くなら、親御さんのほうからお子さんに「ルールの勉強したら?」と勧めてみましょう。自分から本を読むとか、友達に聞くなどして、覚えていけばよいのです。

 ほとんどの子どもは、何でも大人から与えられると思っているようです。対する大人は、「与えなければ」と思っています。そのような状況から脱皮できるきかっけだ、くらいに考えるとよいかもしれません。

プロフィール

池上 正(いけがみ・ただし)

1956年大阪生まれ。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼年代や小学生を指導。02年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。同クラブ下部組織の育成コーチを務める。03年より小学校などを巡回指導する『サッカーおとどけ隊』を開始、千葉市・市原市を中心に190カ所におよぶ保育所、幼稚園、小学校、地域クラブなどで延べ40万人の子どもたちを指導した。2010年1月にジェフを退団。同年春より「NPO法人I.K.O市原アカデミー」を設立。理事長としてスクールの運営や指導、講習会、講演をこなすかたわら、大学や専門学校等で講師を務めている。2011年より京都サンガF.C.アドバイザー、12年2月より京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターに就任。08年1月に上梓した初めての著書『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(08年・小学館)は、11年12月現在で7万部に迫るベストセラー。11年9月には指導現場で、その実践例を大公開した『サッカーで子どもの力をひきだす オトナのおきて10【DVD付き】』が発売。U-12の育成に携わる指導者や保護者には必見のDVD付き書籍となっている。

近刊情報

『サッカーで子どもの力をひきだす オトナのおきて10【DVD付き】』

指導者や保護者から多くの支持を得ている『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』の著者・池上正氏が普段からよく使う象徴的な言葉(フレーズ)を取りあげながら、どのように子どもと接すればいいのか、言葉をかければいいのか、子どもとの距離のとり方……子育てやサッカー指導に悩む方々の具体的な解決策として、 “オトナが守るべき10のおきて”を伝授します。

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