一人のサッカー少年から世界チャンピオンへのぼり詰めるまで フリースタイル・フットボーラー徳田耕太郎選手インタビュー【後編】

2013年12月25日

インタビュー

徳田選手からのメッセージ

――はじめに幼少期の話を聞きましたが、当時の自分が今の自分を見たら、どのように思うでしょうか。

好きなことをやって、海外に行って、ショーをやる。これだけ楽しいことがあるので、相当、羨ましいと思います。サンパウロの試合のハーフタイムショーに出たときは、すごく盛り上がりました。僕自身は、ブラジルのプロリーグのピッチに立てただけで感動しました。(ブラジル代表の)ルイス・ファビアーノとかガンソとかが、そこら辺に普通にいましたからね。なんで自分がこんなところにいるんだろうという感覚になりましたよ。少し前から思っていることなのですが、もしかするとサッカーをやっていたらかなわなかったことでも、フリースタイルをやることで叶えられることがあるかもしれないんですよね。例えば国立競技場のピッチに立つことはサッカーという大きな世界のピラミッドでは、本当に頂点の人たちしかできないことだけど、フリースタイルの世界で頑張ってきた結果、僕も立つことができました。

――本当に素晴らしい活躍をなさっていると思います。それでは最後になりますが、サッカーをしている子どもやその保護者の方を含めて、ジュニサカ読者へのメッセージをお願いします。

今、フリースタイルをやっている自分から見てみると、僕がサッカーをやっていた頃は、全然楽しめていなかったなと思います。楽しむことは、難しいことだと思います。才能があって上手だという場合でなければ余裕は生まれません。本気でレギュラー争いをしているときに楽しむ余裕は絶対にないと思います。ただ、自分が何か一つの目標やテーマを持って練習するだけで楽しさは全然違うと思います。サッカーをやっていたときには「あれをやりなさい、これをやりなさい」と言われることが多かったのですが、フリースタイルではそう言ってくれる人はいません。自分で考え、自分で試し、自分が責任を取らなければいけません。でも、そういう感覚でサッカーをやったら上手になるんじゃないかなと、今は思います。

監督やコーチが指示や助言をくれたとき、どうしても分からないこともあると思います。そういうときに、とりあえず言われたとおりにやるというだけでなく、自分なりに「この練習は、こんなふうにすると実戦で使えそうだ」と考えることが大事だと思います。それがないと、上手くはならないと思います。そうやって自分のテーマを見つけてチャレンジして、成功したときに楽しさがあると思います。それと、すべてをサッカーに注がなくてもいいと思います。ちょっと外の世界を見ることも大切です。僕はサッカーをやりながら始めたフリースタイルを続けています。そして、今はフリースタイルをやりながら、ほかのショースポーツを見て勉強しています。サッカー以外の世界を知ることで、サッカーに生かせることもきっとあると思います。いろんなものに興味を持ち、楽しみながらやることが大事だと僕は思います。

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