サッカー母ちゃんの“まだまだ”ドタバタ日記「第38回 勝ち負けのないオセロゲーム」
2013年12月26日
コラム父ちゃんと休日朝の散歩中。
いつものグラウンドに通りかかりました。
午前中は大学生のラグビーや社会人のサッカーなどがプレーしていることが多いグラウンドですが、今日は、中学生のサッカーみたい。
「けっこう形になってるよ」
「どこだろう?強いとこかな」
チェアつきで応援してる親も多いから、それなりのチームかも。
「こういうの見ても、どこのチームなんだろう!?ってやたらドキドキするっての、オレ、なくなったなぁ」
と父ちゃん。
「あ~。母ちゃんも」
「昔は少しでもうまい子いると、『どこのチームだろう』、どのくらいのレベルの強さなんだろう、って長男と比べて気にしてた。今はそういうのぜんぜんなくなったなぁ」
「それは……高校のセレクションに合格した日からじゃない?」
「あっ、そうかも」
思えば、
小中時代、長男のサッカー人生(?)はどうもうまくいかなかった。
いつもいつも、長男はサッカーに一生懸命だったけど、
なぜか、長男の代はなかなか仲間が集まらなかった。
ジュニアユースでは登録もしていなかったから、公式戦やトレセンなどの華やかな舞台とも縁なし。
ひとつ下の学年はメンバーが大勢いて、中央大会にも行き、たくさんの招待試合に呼ばれていたのに。登録はその代からだった。
コーチのことは信頼してたけど、もう少しメンバーの人数がいたら、もう少し強いチームに入ってたら、そんなことばっかり考えていました。
受験を前に、なんとなく夢の終わりを感じていたときに、思いもかけず、高校のサッカー部セレクションで合格をもらって。
あの日に、一気に、オセロのコマが全部ひっくり返ったんです。
今までの長男の努力が認められたんだ、神様からのご褒美だ!ってそのとき母ちゃん思ったけど、
でも今わかった、
母ちゃんは、それまでずっと、オセロのコマの表面ばかり見てじりじりしていたのだった。
コマがどっちを向いていようが、
長男自身は、なにも変わっていない。
オセロの盤のコマの状態は、常に変化してる。
「勝ち」を指していることもあれば、「負け」のほうになっていることもある。
完全に負けのほうになって、どうしようもなくなっていても、頑張り続けていれば、ひとつの変化ですべてがひっくり返って形勢逆転してしまうことだってある。
大切なのは、子ども自身が、ひっくり返し続ける力を持つこと。
そのためにも、
親は、見かけのオセロの盤がどうあろうと、子どもの力を信じること。
たぶん、それしかできることはないよ。
春に入学して、周りの強い子に圧倒されて、また負けのほうにひっくり返されてしまったけれど、でも、今また、ひとつずつ、ひとつずつ、自分の努力でコマを裏返し始めてる。
もし、サッカーでひっくり返すのが難しくなったときも、きっと何かの手段で返すことができるはず。
このオセロは死ぬまで勝負は終わらない。
人生は長いんだから。
もう少し早く、せめて長男が中学校の頃にこの気持ちになれていたらと思うけれど……それが難しいのが親ってものなのかもね。
と、グラウンドのお父さん、お母さんの熱すぎる声援を後にしながら、しみじみ思ってしまった母ちゃんでした。
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