育成現場のプロが語る成長期のカラダ対策「ケガに強くなるポイント、教えます」【前編】

2014年02月02日

コラム

内臓を鍛えることも睡眠をとることも大事

 Jリーグ発足以降、クラブに通う選手が増え帰宅時間が遅くなったことも、子どもの生活様式の変化につながっている。特に都市部のクラブ所属者は学校から離れた練習場に行き、帰宅が21~22時になることもある。そうなると栄養補給のタイミングが遅れがちだ。

「朝7時に朝食、12時に給食を食べて、午後の練習が16~17時に始まるとしたら、夕食が20~21時になってしまう。体内の栄養素がほとんどない状態で活動し、まとまった食事をとるのが昼食から8時間後というのは厳しい。練習前におにぎりやバナナなどエネルギー源を補うべきです。買い食い禁止のクラブも多いですが、簡単な食事を用意する配慮が必要ですね。

 食べ物をきちんと摂取するのは練習と同じくらい大事なこと。子どもは大人の未完成な状態。ただサイズが小さいだけじゃない。内臓も毎日成長しているんです。食材を栄養素に変えて自分のパワーにしていく作業も大事なトレーニング。サプリメントをとっても、内臓の機能は強くなりません。子どもの頃に内臓を鍛えた選手は世界のどこへ行っても食事をとれるし、世界で戦える選手になれると思います。

 その重要性を考えて、アカデミーでは子どもたちにカットフルーツを出しません。海外ではカットフルーツなんてない。それでもビタミン補給は大事ですから、自分で剥いて食べるしかない。そういうことを覚えてもらうのも大事なことですね」(中堀さん)

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