風間八宏氏監修!! 世界に通ずる“トラウムトレーニング”流のファーストタッチ習得術とは【後編】
2014年02月13日
コラム前編に続き、風間八宏氏(現川崎フロンターレ監督)が監修するサッカースクール「トラウムトレーニング」流のファーストタッチ習得術を紹介します。
文●鈴木康浩 写真●編集部
※『ジュニアサッカーを応援しよう!Vol.30秋号』P058-063より転載
「矢印」──敵の動きの逆をとる
味方とのパス交換の精度が上がってきたら、敵をつけた状況下でのトレーニングに移ろう。内藤氏はここで「矢印」という言葉を使って説明する。
「敵が自分にプレッシャーをかけてくる方向の『矢印』があると考えます。その矢印と同じ方向で勝負すれば、単純に体のスピードが速いほうが勝つ可能性が高くなります。だから、『今日はこの相手には体のスピードで適わないな』と感じたときは、その『矢印』に対して逆をとればいい、あるいは自分の意図するように矢印を出させる。『矢印』がどの方向に向いているか、しっかりと敵の動きを見ながら判断し、技術のスピードを上げて逆をとるのです」
敵の『矢印』が大きいほど、つまり、相手のプレッシャーが強いほど、むしろ相手の逆はとりやすい。
「どんなに敵のプレッシャーが速かったとしても、ファーストタッチでボールを『家』に置いておき、敵が来た瞬間に、近くにいる味方を壁にするようにパスを出してリターンを受ければ、敵がこちらに向けている『矢印』と入れ替わることができます。そうやって敵の大きな『矢印』を回避できると、相手を置き去りにできるので、むしろ攻撃時には大きなチャンスになりやすいのです」
この「矢印」の考え方に関連して、トラウムトレーニングで実践している有効なトレーニングに「鬼ごっこ」がある。鬼に体を触られないように、味方をうまく利用しながら)ボールを保持するゲームだが、あるルールがカギを握っている。

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