フォーメーションやポジションはどのようにして決める? オランダの育成から学ぶシステム選び

2014年04月16日

コラム

日本のジュニア年代では、おもに6人制や8人制、11人制などの試合がありますが、フォーメーションやポジションはどのようにして決めるか、迷う部分であります。4-3-3がトップチームの伝統的なシステムであるオランダの育成はどうなのでしょうか。

文●林雅人 写真●Getty Images

※『ジュニアサッカーを応援しよう!Vol.12春号』P053-058より転載


伝統よりも「選手の能力」を重視

 オランダにおけるシステムに対しての考え方は「どのシステムでも、試合に勝つこともあれば、負けることもある。勝つ確率を高めるために、もっともチームに合っているシステムを探すのが良い」というものです。

 試合に勝つというサッカーの目的を達成するには、あらゆる要素が関わってきます。システム・戦術・相手チームの能力・試合の流れ・天気・グラウンド状況・審判の判断・交代・怪我・退場・運などなど。システムは、試合を決定づける大切な要素ではありますが、それだけで試合に勝てるという保証はどこにもありません。

 オランダの育成年代では、小さい年代から[1-4-3-3]システムの中で選手をプレーさせ、それぞれのポジションのスペシャリストを育てるというものです。

 選手は、自分たちの3トップのシステムに誇りを持ってプレーしています。そして、それがオランダのトータルフットボールを形成しているのです。しかし、最近オランダではその流れも変わりつつあり、伝統よりも「選手の能力」を重視したシステムが用いられるようにもなっています。

Netherlands v Denmark: Group E - 2010 FIFA World Cup

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