【緊急座談会】子どもがワールドカップを見られなくなる日 幸野健一(サッカーコンサルタント)×植田路生(『フットボールチャンネル』編集長)

2014年05月30日

インタビュー

プレイヤーズファーストを実現するために

植田 ちなみに幸野さんのアーセナルSS市川はグラウンドを他のチーム、スクール、少年団だったりに貸し出したりはするんですか?

幸野 土日は一般に貸したりします。少年団にも貸し出しはできますが、現在はまだそういう実績はないですね。ただ当然6月以降、他のチームを呼んでスクール生と試合をすることはあると思います。アーセナル市川のジュニアユースはチームなので毎週土曜日は対外試合をやっていて、こないだは村松尚登さんが来たいということで水戸ホーリーホックと試合をしましたね。

植田 3~4時間ずらしたいと思っても、場所がないとなったときにもし幸野さんのグラウンドが空いていたとしたら貸してもらうことは可能ですか?

幸野 現実的に試合をするのが特に少年団の場合、遠いところにまで来させるわけにはいかないので難しいでしょうが、グラウンドが空いていれば相談には乗らせていただきたいと思います。ただ残念ながらそのグラウンドの所有が僕らではないんですよ。一般社団法人市川スポーツクラブが管理しているので、僕がよくても判断はあちらになってしまいます。

植田 少し話がそれてしまいましたが、引き続き、6月15日の試合開始時間をずらして、子どもたちがワールドカップを見られる地域が増えていくでしょうか。

幸野 サッカー界はプレイヤーズファーストというのがコンセンサスとしてあるべきだし、みんなに最大限の配慮をしてもらい、100%は無理だとしても半分以上は移せるのではないかと思うんです。しかし、ただ僕らが居丈高に言っても何も変わらないと思うし、少しでもお願いをしていって聞く耳を持ってもらう人を増やすことが大事だと思います。
 やみくもに批判するやり方では、ちょっと僕は違うと思います。誰だって意地悪しようと思ってこういうことをやっているわけではありません。本当にグラウンドの確保や日程調整が大変だから協会の方は言っているわけですから。ただ努力してくださいというスタンスは大事です。
 みんなが努力し、盛り上げていければサッカーが日本の文化になり、ワールドカップを見るということが当たり前になると思うんです。10年後、20年後に昔は普通に練習をしてたねと笑える日がくることを僕は願っています。


<プロフィール>
幸野健一(こうの・けんいち)

1961年9月25日生まれ。サッカーコンサルタント。アーセナルサッカースクール市川代表。東京都出身。10歳よりサッカーを始め、17歳のときにイングランドにサッカー留学。以後、東京都リーグなどで40年以上にわたり年間50試合、通算2000試合以上プレーし続けている。息子の志有人はJFAアカデミー福島1期生でFC東京所属。これまで2002年ワールドカップ招致活動やサッカースクール運営など、サッカービジネスに携わってきたが、現在は育成を中心にサッカーに関わる課題解決をはかるサッカー・コンサルタントとして活動中。2013年9月より株式会社フロムワン顧問に就任。

 

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