「話したくなる空気」をつくることから始めよう。「伝える・話す力を伸ばす」 池上流メソッド

2014年11月18日

コラム

子ども同士で話し合う時間をつくる

 二つ目に心がけたいのは、子ども同士で話し合う時間をつくること。伝え合う力を養うだけでなく、いつも一緒にプレーする仲間に対して「へえ、こいつ、こんなこと思ってたんだ」「こんなことを考えだす子なんだ」という発見や理解が生まれます。

 その際、必ずうまくしゃべれない子は出てきます。その子に関して指導者は、口を開くまで待ってあげなくてはいけません。時間をかけることが必要です。そのうえで、時には話し合いに介入します。

「みんな、今日の話し合いにはコーチが入るね」

 それから、こう問いかけます。

「ちょっと待って。何も話せない人がいるのを、みんなは知ってますか? このままでいいのかな?」

 そうすると、口を閉ざしている子が「何か言えよ!」と責められる場合も出てきます。そのときは「ちょっと待って。そんなに無理やり言わないで」と制止します。

「コーチはみんな全員に思っていることや考えていることを伝えてほしい、話してほしいと思ってるよ。みんなのチームなんだから、みんなが発言できたほうがいいんじゃないかな?」

 そのようにして、意見し合う時間をつくっておくと、今度は小さなグループで「このフェイント、こうしたらいいよ」とか「あのタイミングでこう動いてくれるとパスが通るんだけど」などと伝え合う習慣がチームに生まれてきます。

 すでに教育現場では、子ども同士で教え合う、学び合う「ピュアサポート」という学習方式を取り入れる小学校も出てきています。

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