一人ひとりを見ること。Jクラブの育成組織と渡り合うFC多摩から学ぶ個の育成術

2015年06月08日

コラム

Jクラブの育成組織と互角に戦うには

 FC多摩は昨年の日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会で、名古屋グランパスや大分トリニータといったJクラブの育成組織に勝利を収めるなどして全国でベスト16入りという成績を残した。

 現在のサッカー界で、Jクラブの育成組織に入ることは意識の高いサッカー少年・少女やその保護者たちにとっては大きな目標になっている。意識と技術が高い選手たちを抱えるチームを相手にしても、FC多摩は中学3年時にはJクラブの育成組織と互角以上に渡りあうことができるのだ。

 そこに秘策のようなものがあるのではないかと聞いてみると「何か術があれば良いんですけどね(笑)。正直言うと、うちに特別な術があるわけではない」平林監督はそう謙遜するように答えたが、こうも続けた。

「Jクラブと対等に……という意味ではなかなか難しいですけど、中学1年時ではボールタッチやコントロールなどの基礎をやり直して、中学2年時にはグループでボールをつなぐ練習をはじめます。

 そして中学3年時には、前の選手と後ろの選手を分けてディフェンスのトレーニングだとか戦術も取り入れます。それに加えて、前線の選手にもディフェンスの1対1の基礎など基本的な部分もしっかりやり直したりしているうちに最終的に育っているのかな、という実感はあるんですけどね」

 特に1年生時のボールタッチに関しては徹底している。ボールタッチがかたく、止める・蹴るなどが自由にできない選手がいる場合にはその選手は別メニューで、基礎ができないまま次につなげさせることがないようにしつこく指導するという。しつこく指導するのは、明確な目標が手に届くところにあれば、努力する気持ちも芽生えやすくなるものだと平林監督は言う。

0608FC多摩①

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