バルセロナが実践するジュニア年代の戦術指導方法とは?
2015年08月25日
コラム育成年代の話をするうえでよく議論にあがるのは、戦術はいつから教えれば良いかということです。今回は、FCバルセロナのコンセプトをつくりあげたラウレアーノ・ルイス氏(元FCバルセロナ 育成統括コーディネーター)の言葉に耳を傾けます。
(著●ラウレアーノ・ルイス 訳●高司裕也 写真●Getty Images)
『世界最高のサッカー指導書 バルセロナトレーニングメソッド』より一部転載
11歳からは戦術を学ぶための準備期間である
サッカーは集団でプレーしますので、チームプレーを理解し戦術的にも成熟している必要があります。そのためには、試合のための準備とシステムとプレースタイルが必要で、これらのことを繰り返しトレーニングし、完璧に近づけていきます。通常、これは数種類のプレーを通して学びます。トレーニングで学ぶべき基本の動きとして、マーク、カバーリング、レプリエゲ※1、デスドブラミエント※2、デスマルケ※3などがあります。
戦術の学習は、技術の指導と同様に、システマチックなトレーニングを積み重ねることが必要です。試合中、選手たちはトレーニングで受けた指導について忘れてしまうこともありますが、体が覚えるまで繰り返しトレーニングを重ねることで、遅かれ早かれその成果が得られる時がくるでしょう。
また、とても大切なことがあります。確かに子どもたちのフィジカルや技術は大きく成長するものです。しかし、突然フィジカル的に強くなったり、上手になったりすることは絶対にありません。一方、戦術については、急に成長することがあり得るのです。自分自身のプレーについて考えたり、指導者から指導されたり、そしてチームメイトとの関わり合いによって戦術的に成長することができます。
指導者は、子どもたち自身による成長を考慮し、その手助けをしてあげることが重要です。子どもたちは、トレーニングでうまくできなかったこと、監督から課された課題などを、自宅の近所で練習するでしょう。
このプラスの練習は、短い時間で行われるものが好ましく、選手の年齢に応じたメニューである必要があるでしょう。子どもたちは、このゲームを兄弟や家族や友達と一緒に行うことが重要です。
※1 ボールを失った場面で、ボールを追わずに素早く自陣に後退し、守備を整えるための動き
※2 チームがドブラーダ(ボールを持っている選手をサポートするために、相手の背後を狙って空いているスペースへ走りながらボールを受ける動き)をし、ボールを失った状況において、動きに関わった選手間でお互いのポジションを交換してプレーする動き
※3 相手のマークを外す動き
カテゴリ別新着記事
ニュース
-
「第48回Maurice Revello Tournament」に参加するU-19日本代表メンバー発表!2022.05.23
-
U-20日本女子代表候補、トレーニングキャンプ参加メンバー発表!2022.05.19
-
「Fリーグオーシャンカップ2022」に参加するU-19フットサル日本代表メンバー発表!2022.05.17
-
「2022ナショナルトレセンU-14前期(西日本)」参加メンバー発表!2022.05.13
セレクション
-
【ユース セレクション】ザスパクサツ群馬(群馬県)2020.09.23
-
【ジュニアユース 体験練習会】SC大阪エルマーノ(大阪府)2020.09.23
-
【ジュニアユース セレクション】府ロクジュニアユース(東京都)2020.09.23
-
【ジュニアユース(女子)セレクション】ザスパクサツ群馬レディース(群馬県)2020.09.18
大会情報
-
鹿島アントラーズノルテジュニアが初優勝を飾る ~ワーチャレ取材日記④~2020.12.31
-
大会4日目フォトギャラリー【U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2020】2020.12.31
-
準決勝に進出した4チームの指導者は大会で何を感じたのか。 ~ワーチャレ取材日記③~2020.12.30
-
【U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2020】決勝トーナメント 大会4日目(12/30)2020.12.30
お知らせ
人気記事ランキング
- “早熟タイプ”か“晩熟タイプ”か。成長のピークはいつ訪れる? 子どものタイプを知ろう!!
- 身長は「遺伝」なのか?子どもの背を伸ばす「2つ」の要素
- 「2022ナショナルトレセンU-14前期(中日本)」参加メンバー発表!
- 世界的流行の“Xブロック”には問題点がある。1対1で失点を限りなく減らすためのジョアン理論
- 「2022ナショナルトレセンU-14前期(西日本)」参加メンバー発表!
- 成長期におとずれる「クラムジー」に対して保護者と指導者は何をすべきか?
- 個人戦術は「個」ではない。真の定義とは
- 運動神経は”才能”ではない!? スポーツ上達の秘訣は「脳」にあり
- 「2022ナショナルトレセンU-14前期(東日本)」参加メンバー発表!
- 試合後や練習後に必ず実践したい! KOBAのジュニア版マッサージ&ストレッチ