スペインの育成年代でも目につく「プレーをしない」スタイルの弊害とは
2015年10月28日
コラムFCバルセロナのコンセプトをつくりあげたラウレアーノ・ルイス氏(元FCバルセロナ 育成統括コーディネーター)は、自らの経験をもとに育成年代において大切な“スタイル”について語っています。
(著●ラウレアーノ・ルイス 訳●高司裕也 写真●編集部)
『世界最高のサッカー指導書 バルセロナトレーニングメソッド』より一部転載
「育成年代の選手のトレーニングはトップのカテゴリーと全く異なるものでなければならない」
私がサッカーを始めたころ、フットボール・バセ(育成)も生まれました。当時はカテゴリーがユースしかなく、チームや監督の数も少なかったです。私はラシンのユースでプレーをしながら、監督の役割も担っていました。当時、私は指導についてそれほど知識を持っていたわけではありません。ですがこれは誰しもが抱えていた問題で、私自身も目的を理解することなく監督を務めていました。
私は18 歳になったとき、ラシンでプロ選手となりましたが、ユースでの指導も続けました。ユースの選手たちのトレーニングメニューは、プロの選手が行った内容と同じものでした。しかし、後にこのトレーニングは子どもたちにとって適切でないと気づきました。
現代でも多くの指導者が犯してしまう過ちなのですが、育成年代の選手のトレーニングはトップのカテゴリーと全く異なるものでなければなりません。プロ選手は、技術もリズムもプレー感覚も十分なレベルに達しています。だからこそ、彼らのトレーニングの目的は、フィジカルコンディションを向上させることと、チーム戦術を熟達させることです。また、サッカーにおいて日に日に重みを増してきたストレスの問題を解決するために、メンタル面を中心にトレーニングを行います。
サッカーを始めたばかりの子どもには早期から専門的なトレーニングが必要です。ボールをコントロールすること、プレーのロジックと意図について学ぶ必要があります。子どものトレーニングで一番大切なのは、技術・戦術にフォーカスしたトレーニングです。最初はプレーを理解できる選手を作り、後に、フィジカルとメンタルのコンディションを準備することが、合理的で正しい指導だと今の私は考えています。
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