ジュニア年代から取り入れたい守備の指導法。坪井健太郎氏が語る「最低限おさえておきたい3つのポイント」とは
2016年07月22日
コラムスペイン・UEコルネジャで指導する坪井健太郎氏は、日本でもジュニア年代から守備の指導を取り入れるべきだと語る。新著『サッカー 新しい守備の教科書』でも、その重要性について語られており、今回はその一部を紹介する。
文●坪井健太郎 構成●小澤一郎 写真●Getty Images
小学生までにおさえておきたい守備の3つのポイント
特に小学生の低年代では、未だにボール扱いのトレーニングばかりが行われています。まるでサッカーはボールを扱うことが目的で、ボール扱いさえよければ試合に勝てる、ボール扱いが優れている選手が素晴らしい選手である、といったサッカーの本質からはかけ離れた価値観があるようにも見て取れます。
低年代で守備を教える必要はなく、それは年齢が上がった時にやればよいと考えてられているのかもしれません。
また、指導者がどうやって守備を教えたら良いかわからない、という問題もあるでしょう。
様々な原因があるのは理解できますが、いずれにせよ日本の小学生年代の選手たちが本来習得すべき守備戦術を適切な年齢、タイミングで教わっていないのは事実であり、それが日本サッカーの守備レベルの発展の妨げになっています。
少なくとも小学生のジュニア年代までには次のようなことを身につけてジュニアユースに進んでもらいたいと考えています。
・自分がどこに立てば良いのか(ポジショニング)を知る
・マークをする相手はどこでボールをもらおうとしているのかを予測する(駆け引き)
守備の個人戦術とグループでの戦術の基礎となる情報を選手が受け取り、「サッカーにおける守備とは何なのか?」を知り、ジュニア年代から守備の戦術メモリーを高めていくように育成していくべきです。
このようなことがしわ寄せとなって中高生年代で守備を知らない、プロになっても守備を知らない、そのような選手がいざヨーロッパのサッカーに飛び込んでいった時にチームや監督から認められる存在になるのでしょうか? 少なくとも今までの歴史では、日本人への評価は「まだまだ」だと語っているような気がします。
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