欧州のチームと日本のチームのサッカーは何が違う? 大会1日目に見えた日本サッカー界の課題/取材レポート【1】

2016年08月26日

U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2016

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大会1日目から見えた日本サッカー界の課題

このビルドアップの問題は、サッカーにおける戦術の欠落が大きい。今回は幅と深さに触れたが、そこには一人ひとりのポジショニングがかかわる。個人としてではなく、チームとしてどう戦うから、それぞれがどういうポジションをとらなければならない。もちろん、サッカーは相手ありきのスポーツでもあるから敵のやり方に合わせることが必要だ。

しかし、今の日本クラブの戦い方を観察していると、「その時々の局面をどう制するか」だけで、その先にチームとしてどう戦いたいかが見えない。明らかに展開されるサッカーが物理的に小さい(狭い)証拠といえるだろう。

これは8人制サッカーの弊害ではないだろうか。とはいえ、8人制サッカーそのものが悪いわけではない。事実、局面での1対1の勝負は増え、個人戦術を磨く場になっている。そして、ボールタッチ数が増えたことで、ボール扱いのうまい選手が数多く育っている。

問題は「何のために8人制サッカーを導入しているか」にある。

その目的は「中学生から始まる11人制サッカーの準備のため」ではないだろうか。現状では「8人制サッカーで勝つため」のサッカーしかなされておらず、将来的に11人制サッカーにつながるためのものになっていない。

ヨーロッパでは、日本でいうと小学6年生の9月から11人制サッカーに移行するそうだ。それは開幕前日の記者会見で、FCバルセロナのセルジ・ミラ監督とマンチェスター・シティのダニエル・ウォーカー監督が口にしている。欧州には『移行』という認識がはっきりとある。果たして、日本のクラブにそれはあるのだろうか。

キックという視点で見ると、移行への意識の差は明らかだ。開幕前日に行われたFCバルセロナのパス回しで、コーチが声に出して強調していたのは『パススピード!』『テンポを速く!』の2つだ。その先に、11人制サッカーで実行できるパス能力を養わせるためである。付け加えると、アップ時に『蹴り足を後ろに引く』ストレッチを取り入れていた。通常は蹴り足を前へと振り切る動作をやらせるが、FCバルセロナではもっと深く考えられたトレーニングが行われていた。

育成の目的は、11人制サッカーで結果を出せる選手を育てることだ。だからこそ、監督やコーチはその教えが結果的に何につながるのかを見据えて指導しなければならない。そこには、必ず理由が存在する。8人制サッカーの目的を再認識し、メリットとデメリットを今一度洗い直してトレーニング方法を考え直す必要があるのではないだろうか。(文●木之下潤/写真●編集部)

 

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