「勝利へのこだわり」と「主体性」の融合。総体王者・市船が大切にする「選手が納得できる環境づくり」とは
2016年09月14日
コラム全国高等学校サッカー選手権大会で優勝5回、高校総体で優勝9回の成績を誇る、強豪・船橋市立船橋高等学校サッカー部(以下、市船)。今年も8月時点で主力の3選手がJクラブ行きを決めている。市船を率いる朝岡隆蔵監督の指導理論はどのように育まれたのか。
文●田中瑠子 写真●村井詩都
2人の監督との出会いが、サッカー観を変えた
強豪・船橋市立船橋高等学校サッカー部(以下、市船)を率いる朝岡隆蔵監督。自身も市船出身で、3年時には全国高校サッカー選手権で優勝(実際は、直前に体調を崩し、決勝戦をテレビ観戦する悔しさを味わった)。
日大卒業後は、中学校やクラブチームのコーチ、監督などを経て、2011年4月に市船の監督に就任した。
「勝利にこだわる伝統的な強さに、テクニカルなサッカー理論を加えたのが、今の市船」と話す朝岡監督。指導者としての軌跡と、大切にしているサッカー観を探っていく。
監督として意識しているのは、「なぜこの練習は必要なのか、この準備をやるべきなのかを選手が理解し、納得できる環境を用意すること」だと話す朝岡監督。
少しでも疑問を感じれば、選手は主体的に動かない。そう思うのは、自分の選手時代の経験があるからだ。
「僕が選手だった頃は、『走れ』と命令されればいつまででも走るという根性論で成り立っていた時代でした。だからこそ、『何が何でも勝つ!』という強さは鍛えられましたが、いつもどこかで『この練習は何に生かされているのだろうか』『もっと違うアプローチをしたらどうだろうか』と腑に落ちていませんでした。僕が指導者だったらこうするだろう、とあれこれ考えてしまい、練習内容に納得できないこともありましたね」
その思いがすっと晴れるように消えたのは、20代になって、2人の指導者に出会ってからだ。敬愛学園(千葉市)でコーチとして就任したとき、山本義弘さん(現・川﨑市立橘高校サッカー部監督)に、その後、千葉県立市原八幡高校でのコーチ時代に、監督だった二木慎一郎さん(千葉県立成東高校サッカー部監督)に出会ったのだ。
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