指導者なら知っておきたい『GK指導』のいろは。GKが習得すべき15の技術トレーニング

2017年01月11日

コラム

GKに必要な『失点に向き合う強いメンタル』を養う

 最初に選手の技術をどう見極めるかといえば、主にコーディネーションと素質を見ます。コーディネーションといってもさまざまです。自分の思った通りに体が動くか、バランスはどうか、手の出し方はどうか、歩き方や走り方はどうか、姿勢はどうかなどです。また素質は、GKとしての動き、ボールに対する恐怖心などです。

 この2つのポイントをしっかり観察し、GKの技術として重点的に何を習得すべきかを考え、世代ごとに年間計画を練るのです。強調しておきたいのは、選手たちを計画に当てはめて指導していないことです。

 私が細かい計画と実績を作ることには訳があります。それはGKの成長には自らで失点の原因を追求する力と失点に向き合う強いメンタルが必要だからです。

 GKは失点の責任を負わされ、0点に抑えるのが当たり前だと思われる一方で、理不尽なぐらい評価されることの少ないポジションです。FWがスーパーシュートを決めたら彼らはスター扱いです。しかし、スーパーシュートをGKが止めても、メディアには「FWがシュートを止められた」という言葉が躍る。逆に、失点すれば批判を浴びることも珍しくはありません。

 だから、メンタルを強くするには技術を高めて失点を防ぎ、自信をつけるしかありません。技術を高めるには、失点の原因を正しく探る知識と経験が重要になります。原因は技術的なものなのか、戦術的なものなのか。また、どう改善すれば失点を防ぐことができるのかを自分で整理できれば、さらなる強化を図れます。

 フィールド上でGKが技術的に最も完成された選手である以上、彼らの指導は感覚的にやってはいけないのです。正しい知識を持ち、正しいアドバイスを送ることが必要不可欠です。そこを日本の指導者たちに理解してもらいたいと思います。


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