ジュニア年代のコーチにとって大切なことってなんだろう? 日本と海外の違いから考える
2017年03月09日
サッカー練習メニューサッカー経験がなくとも、自身の子どもがサッカーをプレーしていれば「コーチ不足」で突然チームのコーチを任されるというお父さんも少なくないのではないでしょうか。今回は、サッカーコーチにとって必要な要素である「日本と海外の違い」について考えます。
監修●平野淳(ファンルーツ) 再構成●ジュニサカ編集部 写真●佐藤博之
『ジュニアサッカーバイブル5 小・中学生のサッカーチームをつくろう!基礎からわかる!コーチ養成講座』より一部転載
日本のジュニアクラブが海外遠征をする機会が多々ありますが、プレーレベルは決して海外のクラブに劣らないものだと思います。国際大会でも、強豪チームを破って好成績を残すこともありますが、その子どもたちが成長をしたとき、歯が立たなくなってしまうことも珍しくないのです。なぜこうなってしまうのでしょうか。
街クラブに限らず、Jクラブなどの試合を観ていても、組織化され、キレイなサッカーをしているという印象が残ります。しかし、海外のクラブはチームとしてのまとまりこそ少ないのですが、強烈な個性を持った選手たちが、自分に自信を持ってプレーしているのです。私は、この姿勢こそ小学生年代で重要なことであり、日本選手に欠けている部分でもあると感じています。
私が海外で指導をした子どもたちは、相手選手とぶつかってでもドリブルで突破を図ろうとチャレンジします。それを繰り返しているうちに、徐々に自分自身の「間」をつかんでいき、相手選手から取られないボールの持ち方を獲得するのです。
海外で衝撃的だったのは、ある選手がルーズボールを拾おうとして、相手の足に引っかかり転んでしまったのですが、それでもあきらめず、四つん這いの状態のまま、頭でボールを奪いに飛び込んだ姿でした。また、1対1の練習中には必ずどこかしらでケンカが勃発します。それほど、相手に負けたくないという気持ちが強いのです。このようなボール保持に対する執着心は、日本では見たことがありません。根本的なサッカー観から、大きな差が生まれるのだと感じます。
ジュニアコーチにとって大切なことは、勝敗にだけ固執するのではなく、子どもたちのチャレンジ精神の芽を潰さないことです。そのような環境ができたとき、本当に強い個のある選手が生まれてくるのかもしれません。
カテゴリ別新着記事
ニュース
-
【第49回 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会】出場チーム決定!2025.06.18
-
なでしこジャパン(日本女子代表)、国際親善試合(vsスペイン女子代表)と「E-1サッカー選手権」に臨むメンバー発表!2025.06.18
-
「エリート女子GKキャンプU-15」参加メンバー発表!2025.06.17
-
「東北トレセン女子U-13」が開催!2025.06.10
フットボール最新ニュース
-
近江高校の躍進を支えた7つの班。「こんなに細かく仕事がある」部員も驚くその内容2024.05.21
-
「三笘薫ガンバレ」状態。なぜサッカー日本代表は個を活かせないのか?2024.05.21
-
【遠藤航・分析コラム】リバプールは何が変わったか。遠藤を輝かせる得意の形2024.05.21
-
リバプールがプレミア制覇に一歩リード?「タイトル争いは間違いなく波乱万丈」2024.05.21
-
前回王者マンC、絶対的司令塔の今季CL初出場・初ゴールで勝利。レアルも先勝2024.05.21
大会情報
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 大阪大会】大会結果2025.03.07
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】フォトギャラリー2025.03.03
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】F.Cボノスが逆転勝利で優勝を果たす!<決勝レポート>2025.03.01
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 愛知大会】大会結果2025.02.25
お知らせ
人気記事ランキング
- かつて“怪物”と呼ばれた少年。耳を傾けたい先人の言葉
- 低学年と高学年の食事量の違いは?/小学校5・6年生向けの夕食レシピ例
- 東北トレセンU-13が開催!
- パスやシュートばかりでドリブルしない子ども
- 【第37回全日本少年サッカー大会】決勝大会ジュニサカ取材日記⑥「いよいよ頂上決戦! 技巧の名古屋か、得点力の鹿島か」
- 【第38回全日本少年サッカー大会】石川県大会 決勝フォトレポート&大会結果「豊富な攻撃の形を見せた美川FCジュニアAが、初の石川県代表の座に輝く!!」
- 2016ナショナルトレセン女子U-14(東日本/西日本)の参加メンバー発表
- 疲労が抜けないのは「炭水化物不足」が原因!? 知っておきたい運動前後で違う“炭水化物の正しいとり方”
- 食中毒や栄養面は要注意! 暑い日の”サッカーお弁当”の作り方「3つ」のポイント
- 2vs2+2vs2+2(サーバー)/攻撃の技術・判断を養う【トレーニングを計画する】