サッカーを通じて英語を学ぶ。川島永嗣選手の英語サッカー教室が開催!「言葉を話せることで広がる世界はある」
2017年06月29日
ジュニアサッカーニュース「永嗣先生~」
大勢の子どもたちの元気な声がこだまする中、日本代表GK川島永嗣選手(メス)がグラウンドに登場。会場が大いに沸いた。
彼が発起人兼アンバサダーを務める「グローバル・アスリート・プロジェクト」が関東一円で運営する英語サッカースクールが6月25日(日)、フットサル台場で交流イベントを実施。3歳の幼稚園児から小学校6年生までの同スクールの生徒200人が参加した。
雨が一時的に止んだ昼過ぎからの小学生の部は、川島選手が登場するや否や、真っ先に英語質問タイムが設けられた。
「ガールフレンドはいるんですか?」
いきなりの質問に本人は「来そうだなと思った」と予想したというが、やはり少なからず面食らう部分はあった様子。それにもめげず流暢な言い回しで回答してみせた。「僕には奥さんがいるんで、ガールフレンドがいたら問題になっちゃうよね(苦笑)」これには保護者を含めた一同が大爆笑。場の雰囲気が一気に和んだ。
続いて「今まで対戦した中で一番強かったチームはどこ?」「サッカーを始めたきっかけは?」「何か国語話せるんですか?」「どうしたらサッカーがうまくなりますか?」といった質問が次々と寄せられ、「アルゼンチン」「6歳の時に家族で公園に行ってボールを蹴ったのが最初」「日本語、英語、フランス語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語」「毎日トレーニング、トレーニングだね」と川島選手が爽やかな笑顔で対応。少年たちに「グッド・クエスチョン」と声をかけるなど意欲を高める声かけも心がけていて、全員の嬉々とした表情が印象的だった。
質問タイムの後は日本代表守護神のデモンストレーション。精度の高いロングキックなどが繰り出されるたび、拍手と歓声が沸き起こった。次のゲーム形式では、川島選手が子どもたちの中に入って実際にプレー。その中で英語で指示したり、コミュニケーションを取ったりして、自然と英語が口をついて出てくるように仕向けていた。
ラストは全員での記念撮影とサイン会。参加者1人1人が川島選手からサインをもらい、ハイタッチをし、一言会話を交わせるとあって、千載一遇の好機を大いに楽しんでいた。全体で1時間半の短いイベントではあったが、「サッカーを通して楽しく外国語を学び、日本を代表する国際人を育てる」という同スクールの狙いが色濃く感じられる内容で、参加者たちも満足そうだった。
「スクールに参加するのは去年の夏以来なんですけど、子どもの英語の反射神経が非常によくなっている。続けてやっている子もいて、そういう子はすごく上達してるなと感じるし、みんな一生懸命勉強して質問してくれていた。そのトライが大切だなと感じました。
今の子どもたちが大きくなった時、海外に出て行って、言葉の障害なく日本のよさを伝えてくれればうれしいし、いろんな可能性が広がるきっかけになればいいのかなと。言葉を話せることで広がる世界はあるので、彼らにも広い世界に出ていってほしいですね」と川島はスクール後にしみじみと語っていた。
日本人が海外でプレーし、成功したいと思うなら、やはり語学力を軽視してはいけない。とりわけ、最後尾からチーム全体を動かすGKは外国語力が不可欠だ。吉田麻也選手(サウサンプトン)や長友佑都選手(インテル)にしてもそうだが、海外で活躍する守備陣の面々は言葉という障害をクリアして現在の地位をつかんでいる。語学力が力強い武器になっているのだ。今回のイベントはその重要性を子どもたちが再認識するいい機会になったはず。鋭い国際感覚を持つサッカー少年が増えてくれれば日本の未来も明るくなりそうだ。
(文・写真●元川悦子)
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