ポジショニングの次は「構え」。状況に応じて使い分けたい、GKの基本的な4つの“姿勢”

2018年08月03日

コラム
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高重心はいろいろな動きを可能にする

 具体的に、まずはボールホルダーに15m以上の距離からシュートを打たれた状況を想定してみましょう(図12-1)。図を見ていただくと、ペナルティーエリアの長さは16.5mなので、GKとボールホルダーの距離は15m以上ある状況です。

図12-1

 このケースは、高重心の構えが基本です(図12-2)。足のスタンスは肩幅くらい。

図12-2

 手はなるべく楽な位置に起き、上半身をスッと立てて目線を前にします。この状況はシュートだけではなく、スルーパス、ドリブル、逆サイドへの展開など、さまざまなことが起こり得ます。

 それに対し、いろいろな動きを可能にするのが、高重心の構えです。この構えは、適度に全身がリラックスしていることが重要です。また、距離が15m以上あるので、ぎりぎりのコースにシュートが来ても、少し時間があります。高重心の構えから、アプローチの段階で細かなサイドステップを踏んで身体を沈ませ、それからダイビングのアクションに移っても、間に合う可能性が高い。だから体をリラックスさせ、柔軟に動きやすい構え方にします。

 高重心はあまり前傾にならないように、自然な構え方がいいですね。前傾姿勢になり過ぎると重心が下がり、動きづらくなります。前傾の構えからアクションを起こそうとすると、一度身体を伸ばし、もう一度動き始めるという二度手間の動きになってしまう。対応が遅くなるので、それは良くないですね。

 チェルシーのティボ・クルトワや、バルセロナのテア・シュテーゲンは、高重心の構え方がとても綺麗で、あらゆる状況に素早く対応することができます。

SOUTHAMPTON, ENGLAND - APRIL 14:  Thibaut Courtois of Chelsea makes a save during the Premier League match between Southampton and Chelsea at St Mary's Stadium on April 14, 2018 in Southampton, England.  (Photo by Warren Little/Getty Images)
【チェルシーに所属するティボ・クルトワ】

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