【熱中症予防・応急処置】救命救急医に聞く「子どもが弱音を吐ける環境作りを」
2018年08月09日
コラム炎天下の中で練習や試合を行えば、当然、熱中症のリスクは高まります。もちろん熱中症にならないことがベストですが、万が一、症状が出た場合の対処・処置について、熱中症に関する著書を持つ三宅康史先生(帝京大学医学部附属病院高度救命救急センター長)に話を伺いました。
取材・文●三谷悠 写真●ジュニサカ編集部、松田杏子、佐藤博之
熱中症は対策さえすれば重症化を抑えられる
今夏の酷暑の影響で、多くの熱中症患者の方が出ています(※編集部注:総務省消防庁発表の資料によると、東京都では7月23~29日の間に1,146人が熱中症のために救急搬送された)。
一見、対策が甘いように思われるかもしれませんが、そんなことはありません。対策が取られているからこそ、“これだけの数で済んでいる”というのが正しい認識です。
毎年、平均気温が上がり、真夏日・猛暑日が増えてきているにもかかわらず、熱中症で亡くなる方は増えていません。2010年の1,731人をピークに徐々に減ってきています。日本救急医学会が作成した『熱中症診療ガイドライン2015』などを参考に対策が取られ、広く注意喚起がなされていることが大きな要因だと思われます。
また、早急に救急車を呼ぶケースが増えていることも、死亡者減少の呼び水となっています。熱中症への認識が進み、その結果、重症化が抑えられているとも言えるでしょう。実際、平均気温が上がり、真夏日や猛暑日が増えれば、熱中症の患者数が増えるのは当然で、その一方で死亡率が徐々にではあれど下がっているということは、対策として一定の成果が出ていると考えるべきだと思います。
しかし、だからと言って安心できるわけではありません。10代に限って言えば、“屋外でスポーツをしている男の子”が多いというデータが出ています。これは、男の子が暑さ・熱中症に弱いわけではなく、単純に夏場に屋外でスポーツをする男子児童・学生が多いということであり、当然、サッカーをしている小学生年代の子どもたちも、この枠組みに当てはまります。
カテゴリ別新着記事
ニュース
- 【AFC U17女子アジアカップ インドネシア2024】U-17日本女子代表メンバー発表!2024.04.15
- 「JFAナショナルトレセンU-12関西」が開催!2024.04.11
- 「東北トレセンU-13」が開催!2024.04.10
- 【AFC U23アジアカップ カタール2024】U-23日本代表メンバー発表!2024.04.08
フットボール最新ニュース
- 近江高校の躍進を支えた7つの班。「こんなに細かく仕事がある」部員も驚くその内容2024.04.22
- 「三笘薫ガンバレ」状態。なぜサッカー日本代表は個を活かせないのか?2024.04.22
- 【遠藤航・分析コラム】リバプールは何が変わったか。遠藤を輝かせる得意の形2024.04.22
- リバプールがプレミア制覇に一歩リード?「タイトル争いは間違いなく波乱万丈」2024.04.22
- 前回王者マンC、絶対的司令塔の今季CL初出場・初ゴールで勝利。レアルも先勝2024.04.22
大会情報
- 【卒業記念サッカー大会 第17回MUFGカップ 大阪大会】大会結果2024.03.10
- 【卒業記念サッカー大会第17回MUFGカップ 大阪大会】フォトギャラリー2024.03.10
- 【卒業記念サッカー大会 第17回MUFGカップ 愛知大会】大会結果2024.03.09
- 【卒業記念サッカー大会第17回MUFGカップ 愛知大会】フォトギャラリー2024.03.09
お知らせ
ADVERTORIAL
ジュニアサッカー大会『2024'DREAM CUPサマー大会in河口湖』参加チーム募集中!! |
人気記事ランキング
- フォームの意識だけではキックは改善しない。キックの名手たちの共通点とは【フィジカルのプレーモデル】
- 「もも上げクランチ」でキック力を鍛える!/【サッカー専用】小学生のための体幹トレ
- 「2023ナショナルトレセンU-13(後期)」参加メンバー発表!【東日本】
- 自分よりも大きくて速い選手も1対1で抑える。内田篤人から学びたい守備時の姿勢【フィジカルのプレーモデル】
- 4ゴールのゲームは守備の練習にはならない!? 課題となるタスクから逆算し正しく制約を課す【スモールサイドゲーム】
- 「論理と感覚を合わせたい」松井大輔はどんな指導者を目指すのか? 稀有なキャリアを歩んだドリブラー「人と違うものを提供」
- 「2023ナショナルトレセンU-13 関東」参加メンバー発表!
- 三笘薫のドリブル・カットインの秘訣に迫る。1対1で相手を抜き去るための“沈む動き”とは【フィジカルのプレーモデル】
- 「部活」の在り方とは。公立中学校サッカー部の実態を探る
- かつて“怪物”と呼ばれた少年。耳を傾けたい先人の言葉