「挫折するまでは放っておく」。湘南ベルマーレ・曺貴裁監督の行動哲学
2018年11月04日
コラム
日本代表MF遠藤航に共通するものがある
杉岡に対しては放っておこうと決めていた僕だが、スコアレスドローに終わった昨年5月7日のFC町田ゼルビア戦後のロッカールームで、初めてカミナリを落としている。
後半のアディショナルタイムに入って、杉岡は自陣の右サイドで不必要なファウルを犯した。相手に与えた直接フリーキックが失点を招かなかったからよかった、と見過ごすわけにはいかなかった。
「0対0の状況で、あの時間帯で、なぜあのプレーを選択したのか」
的を射ない答えが返ってきたので、間髪入れずに言い返した。
「あんなところで、あんな時間帯にファウルをするなんて、自分は二流のディフェンダーだと周囲に言っているようなものだ。この先、ディフェンダーで生きていきたいのならあり得ない。フォワードの選手がたまたま守備に戻り、相手を倒したのならばまだわかる。なぜああなったのか、自分で考えろ」
もちろん、ネガティブな意味を込めてカミナリを落としたわけではない。ゼルビア戦では何度かボールを失ってもいるが、そうしたミスも織り込み済みで起用している部分もある。
杉岡がさらにいい選手になっていくには、状況ごとにやっていいプレーと悪いプレーを、瞬時に判断していかなければならない。だからこそ、杉岡が委縮するのをある意味で承知のうえで、もっともっと学んでほしいという思いも込めてあえて厳しい言葉を浴びせた。
さらに言えば、チームには坪井慶介(今シーズンよりレノファ山口FCへ完全移籍)や島村毅といった経験のある選手たちがいて、僕の厳しい言葉に込められた真意を読み取って、必要ならば杉岡をフォローしてくれるという信頼関係がチーム内に築かれていることもあった。
昨季の杉岡は最終的に37試合に出場し、フィールドプレーヤーではDFアンドレ・バイアの3509分に次ぐ3251分のプレー時間を記録した。欠場した5試合はU-20日本代表として参加したヨーロッパ遠征と、韓国で開催されたFIFA・U-20ワールドカップに出場したことに伴うものだった。
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