食育はまず食材選びから。「五輪カラー+1」でみんなが好きなメニューを作ろう!
2019年06月11日
メンタル/教育
【「買い物での食材選びが大事」と説く川上えり先生】
料理は買い物から。食材選びは五輪カラーを
ちょうど6月は、第3週に父の日が控えています。
「お父さんのためにカレーを作ろう」と、料理のきっかけを作ってあげるといいかもしれません。次々と便利な家電が開発される昨今、自分の手でひとつひとつ料理に取り組むことは大切な機会だと思います。練習も試合もない1日に、ぜひ親子で楽しく料理づくりにチャレンジしてほしいと願っています。
ここで一度、子どもと一緒に料理をするシミュレーションをしてみましょう。と、その前に、料理は作るだけではなく、“買い物”という準備があってこそできる仕事です。子どもにとっては、体にいい食材を選び分ける知識を身につけていくことも必要ですよね。だから、ぜひ家族で一緒にスーパーに行って買い物から始めていきましょう。
そのとき、食材選びのポイントは「五輪カラーをイメージしてみよう」と声がけしていくといいと思います。
もう少し詳しく説明すると、食品を栄養素の働きから、五輪カラーに炭水化物の“白”を加えた白・赤・黄・緑・黒・青の6つの食品グループに分けていく考え方です。6色に色分けした食品群をできるだけ1食の中に盛り込むことを課題として、栄養バランスを意識させます。
炭水化物/エネルギーのもとになる。ご飯、パン、麺類、イモ、油…etc
【赤の食品群】
タンパク質/体をつくるもとになる。肉、魚、卵…etc
【黄の食品群】
植物性タンパク質/体をつくるもとになる。大豆、大豆製品、ヒヨコ豆…etc
【緑の食品群】
ビタミン/体の調子を整えるもとになる。野菜、フルーツ…etc
【黒の食品群】
ミネラル・食物繊維/お腹の調子を整える。海藻、キノコ、ゴボウ、コンニャク…etc
【青の食品群】
水分/水・麦茶…etc
こうして色で考えると、子どもにも分かりやすいと思います。「緑のものを食べると、試合の日に風邪を引きにくくなるから、ひとつ選んできて」「赤いお肉を食べるとクリスティアーノ・ロナウドのような筋肉がつくよ」というように話しかけながら、食材選びをしてみてください。高学年の子どもなら、その日のサラダの食材を選ばせてみてもいいかもしれません。
食材を買いそろえたら早速、料理にとりかかってみましょう。
そのときに注意することは、できるだけ失敗をとがめず「褒める」ことです。これは、サッカーのコーチングとも通ずるものがあると思います。子どものできることに応じた役割を与えることを心がけましょう。そして、安全な範囲で少しだけチャレンジングで未経験の領域を任せてあげると子どもの心が刺激され、ワクワクするはずです。
小学校4年生以上の子どもであれば、慣れない包丁を使った工程や火を使う工程でも十分にできると思います。「目を離さず、適度に口を出しつつ、手を出さない」を意識し、安全面に気をつけて作業を進めるといいでしょう。少しだけ忍耐力を要しますが、きっと成長につながるはずです。だから、あれこれ言うのを我慢して、サポート役に回ってあげてください。
自らの手で作った料理は、子どもにとって“特別な味”です。自分が主体的に関わった料理で家族が喜ぶ姿は、きっと子どもの自尊心を満たしてくれるでしょう。少し苦手な食材であっても、自分が調理することで食べられるきっかけにもなる可能性もあります。
ちなみに、6月の食育レシピのひとつは「カレー」です。お母さんたちも忙しい毎日を過ごしていると、「どれだけ効率よく料理ができるか」ということに重点を置きがちで、その点においてもカレーは最適な料理です。そして、子どもにとっても段取りよく料理や家事を進めることを経験できます。将来の自立に向けた準備はアスリートにとっての大切なプロセス。さらに「体に何が必要なのか」に向き合うことは欠かせません。
もうひとつ付け加えると、食後の片づけまでが料理だと教えると、段取りよく家事を学ぶ貴重な機会に早変わりします。片づけは大人にとっても面倒なものなので、だからこそ小さいころから「片づけがまでが料理」というところまで習慣づけておきたいものです。ぜひ機会があれば、子どもたちと一緒に料理を楽しんでみてください。
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<プロフィール>
川上えり(かわかみ・えり)
管理栄養士。FCジュニオール(大分県中津市)の栄養アドバイザー。海外で活躍するプロサッカー選手の食事などをサポートし、チームの遠征・合宿にも帯同。アスリート向けのレシピ制作、子育てママ向けのコラム執筆など幅広く活動している。
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