夏のスポーツ活動を再考する。議論すべき問題点は?
2019年07月10日
育成/環境
「月別にみた課外活動中の負傷事故」
(参考=日本スポーツ復興センター「課外指導における事故防止対策」)
部活動の負傷事故とデータの関係について
――実際、部活動の死亡事故は何月くらいが多いんですか?
内田「もしかしたらどこかに統計があるかもしれないんですけど、全競技の死亡事故事例っていうのは私もわからないんです。ただ、負傷事故については唯一データがあります。日本スポーツ復興センターが出しているんですが、月別の部活動の負傷事故っていうのを1回だけまとめたんです。それだと上半期4~9月と下半期10~3月では、上半期のほうが2倍の事故が起きています」
――学校部活なので、環境に慣れてないというのが原因の一つにあげられますよね。
内田「年度が変わるタイミングでもあります。やはり、学校の運動部は春から夏にかけて盛り上がりますからね。だから、新しいチームとかで盛り上がっているときに事故が起きやすいというのもあると思います。活動時間という面でも冬より長いですからね」
――確かに日照時間の問題とかもあります。
内田「でも、逆に国としての公的なデータはこれしかないんですよ。月別のデータは非常に大事だと思うんですけど、これしかありません」
――今回の特集は「夏のトレーニングを見つめる」がテーマですので、例えば日本体育協会が出しているパンフレットでは熱中症死亡事故も掲載されています。
内田「私もこのデータは使ったことはあります。でも、このデータは2011年までのものです。例えば、率でいえば、柔道とラグビーが突出して高いことになるんです。競技人口に対する割合を計算すると、ここでは一番多いことになっている『野球』はすごく低くなると思います。だから、これだけ見ると野球は非常に可哀想です。これは率まで出さなければいけないです」
――先生がおっしゃるとおり、競技人口(分母)の割合でいえば、柔道やラグビーのほうが率が高まるかもしれません。
内田「熱中症の死亡率もそうですが、柔道やラグビーは頭部や頸部の死亡率も高いですよね。だから、柔道やラグビーは正直かなりのリスクを抱えていると思います」
【学校リスクを研究している内田良准教授】
※7月特集・内田良准教授のインタビュー第2弾は7月17日に公開予定です
<プロフィール>
内田良(うちだ・りょう)
1975年、福井県福井市生まれ。名古屋大学大学院教育発達科学研究科の准教授。専門は教育社会学。学校管理下の組み体操や、柔道を含むスポーツ事故、いじめや不登校の教育課題、部活動顧問の負担など、子どもや教員の安全・安心について研究している。WEBサイト「学校リスク研究所」を運営。著書に『ブラック部活動』(東洋館出版社)などがある。twitter
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