指導者に求められる結果至上主義からの脱却。RBライプツィヒ・アカデミーが実践する5つのプラン

2021年12月22日

育成/環境

前回の記事ではレッドブル・ザルツブルクのアカデミーがどのような選手を育成したいのかを紹介した。今回はザルツブルクと同じレッドブルグループのRBライプツィヒのアカデミーについて、『エクストリームフットボール 欧州の勢力図を塗り替える巨大ドリンクメーカーの破壊的戦略』から一部抜粋して紹介する。

『エクストリームフットボール 欧州の勢力図を塗り替える巨大ドリンクメーカーの破壊的戦略』

著●カラン・テージワーニ 翻訳●結城康平



(写真●Getty Images)

アカデミーの5つのプラン

2009年に設立され、2016年にブンデスリーガに昇格したRBライプツィヒは歴史のあるクラブではない。当然ドイツの若い選手にも注目しているが、その獲得は簡単ではないのが実状だ。最初の10年はクラブのブランドを築き、次の10年で「トップクラブだけでなくアカデミーを成功させること」が彼らの長期目標だ。SDのマルクス・クレシェは、2020年4月に『Bild』紙に対し「アカデミーがトップチームを支える5つのプラン」を発表している。

哲学:「我々はゲームにおいてプレー哲学を共有していく。DFラインを高く保ち、速いゲームスピードに適応し、大胆で創造的にプレーする」。この哲学はチーム全体に浸透させなければならない。U-13からU-16の世代で我々は選手の基礎を確立したいと考えている

スカッドにおけるアカデミー出身者枠の設置:2020-21シーズンから3人のアカデミー出身選手がトップチームに帯同している。彼らはトップチームと一緒にトレーニングを経験することで選手として成長していく

コーチング:指導者は結果よりも選手の成長を重視しなければならない。クレシェによれば「指導者の評価はゲームの結果だけでなく、選手の成長によって決定される。選手のポテンシャルを引き出すことが最大の目的だ」

指導者教育:所属しているコーチには多くのセミナーや勉強の機会が与えられている。クレシェは「 素晴らしい選手を育てたければ、トップレベルの指導者を育てていかなければならない」とコメントしている

結果至上主義からの脱却:指導者はゲームにおいて戦術的な実験をすることを奨励されており、試合への準備ではなく個々を育成することが最大の目的となっている。クレシェは「選手たちがピッチでミスすることを許されているように、指導者もトライしていくことを奨励されている」と話す


全文は『エクストリームフットボール 欧州の勢力図を塗り替える巨大ドリンクメーカーの破壊的戦略』からご覧ください。


【商品名】エクストリームフットボール 欧州の勢力図を塗り替える巨大ドリンクメーカーの破壊的戦略
【発行】株式会社カンゼン
【発売日】2021/12/20
【書籍紹介】
アンチ上等! サッカー界の既成概念を「再配合」するレッドブル帝国の正体

衝撃的ともいえるそのスピードと徹底的なチームの献身性――。レッドブル・ザルツブルク、RBライプツィヒなどの背後に君臨するレッドブルグループは世界中のスポーツ界で勢力を伸ばしつつある。一方でピッチ外でも展開されるマーケティングによって利益を得ることに長けた彼らのアンチも少なくない。巨大エナジードリンクメーカーがなぜサッカー界に照準を合わせたのか、アンチも注目せざるを得ないその巧妙かつ革命的な戦略史を辿る。


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