自分よりも大きくて速い選手も1対1で抑える。内田篤人から学びたい守備時の姿勢【フィジカルのプレーモデル】
2024年04月18日
フィジカル/メディカル前回の記事ではトップ選手に共通するものとして上半身の姿勢の良さを解説した。今回は日本人選手としてCLなどの世界最高峰の舞台でトップ選手と対等に対峙した内田篤人選手(現:JFAロールモデルコーチ)の1対1の守備の時の姿勢について『サッカー フィジカルのプレーモデル』から一部抜粋して紹介する。
著●三浦哲哉 監修●須佐徹太郎
内田篤人選手のしなやかな動きに目を奪われた
同時期に活躍していた日本人選手の中で、プレー中のしなやかな動きに目を奪われた選手がいました。当時、ドイツ・ブンデスリーガのシャルケでプレーしていた内田篤人選手です。最高峰の舞台で、C・ロナウド選手やネイマール選手、ウェイン・ルーニー選手、リベリー選手、ロッベン選手といったトップ選手と対等に対峙している姿を思い浮かべる方も多いと思います。
まず何より、1対1の守備での姿勢が素晴らしいことでした(図11)。頭と骨盤に挟まれた背骨が長軸方向にピーンと引き離されているかのような伸びやかさのある姿勢で、かつ肩が力みなく下がっていて、その上半身の重さを座骨に乗せてスッと沈み込むような動きから、下半身は踏ん張っている感じがほとんどない構えを作っていました。一般的にパワーポジションと呼ばれている、動きやすく力を発揮しやすい、重心を落とした構えの作り方が秀逸でした。1対1では、その構えからスッと沈み込んで反転と同時にギュンと加速し、減速〜止まる動きでも同様にグッと沈み込みながら身体の前側でタタタタッとスムーズに脚をさばいて、ネイマール選手の突破にシンクロするように対応していました(図12、図13)。
また、ポンポンポンッと弾むようなスプリントでロッベン選手のスピードにも引けを取らず、リベリー選手のような屈強な選手へのコンタクトにもうまく対応し、時には四股を踏んだような腰を割った姿勢のまま重心を落としながらグイグイ寄せにいくシーンもありました。また、力感のないフォームから放たれる正確なロングフィードや、スローインでは上半身をしならせながら長いボールを投げることも可能で、サッカーのあらゆる動作の質が高いのが印象的でした。
所属していたシャルケでのフィジカルトレーニングを見ると、他のトップ選手と同様に内田選手も上半身の「基礎体力」が高く、自重系のエクササイズやウエートトレーニングでも肩が力んで上がらない動きになります。下半身は、四股や伸脚、スクワット系のエクササイズをすると、上半身の重さが骨盤に完璧に乗っていて、股関節がフリーで脚を長く使っているかのように感じさせる動きをするのが印象的でした。もちろん、ラダーなどのステップ動作や高強度の方向転換もスムーズでした。
まとめると、トップ選手の共通点は、上半身はしなやかさのある良い姿勢をしていて、コア・ユニットが発達し、自重系トレーニングの質が高く、下半身は骨盤の動きと連動していて力みや踏ん張る感じがなく、スプリントや方向転換、ステップは速くてスムーズで多彩、ということがわかりました。
全文は『サッカー フィジカルのプレーモデル』からご覧ください。
【商品名】サッカー フィジカルのプレーモデル
【発行】株式会社カンゼン
【発売日】2024/04/16
【書籍紹介】
これまでになかったサッカー選手のための自重をコントロールする「基礎体力」の型
世界で活躍するトップ・オブ・トップのサッカー選手の動作的特徴として、「スプリント」「減速・加速」「方向転換」の速さが挙げられる。それらを支えているのが、「弾むバネ」「沈むバネ」「しなるバネ」の3つのバネである。また、身体的特徴として、「上半身の姿勢の良さ」「腹~腰回り、下腹部の筋群の発達」「自由度の高い股関節」がある。本書では、現代サッカーを制するために必要不可欠な3つのバネの作り方を中心に、中学生年代から大学生年代かつプロ選手まで適用できる、これまでになかったサッカー選手のための自重をコントロールする「基礎体力」の型を提示する。
【関連記事】
・ジュニア年代にも大切なトップ選手の共通点は?“自重コントロール”の重要性
・自分よりも大きくて速い選手も1対1で抑える。内田篤人から学びたい守備時の姿勢
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