【バーモントカップ第25回全日本少年フットサル大会】全国決勝大会 決勝レポート
2015年08月17日
バーモントカップ第25回全日本少年フットサル大会夏のバーモントカップ、初代チャンピオンチームの座は愛知県代表のブリンカールFCに輝く!!
(文●山本浩之 写真●佐藤博之)
8月16日(日)、東京・駒沢オリンピック公園総合運動場体育館にて「バーモントカップ 第25回全日本少年フットサル大会 全国決勝大会」の決勝があり、愛知県代表・ブリンカールFC(以下、ブリンカール)が千葉県代表・マルバ千葉fc U-12(以下、マルバ千葉)を5-3で破り、初優勝を飾った。
決勝は、バーモントカップのファイナルマッチにふさわしい好ゲームとなった。9番の坪谷至祏くんと10番・奥野慎太郎くんのゴールで2点をリードしたブリンカールは、マルバ千葉に対して、「対戦したことのある相手なので、特徴は分かっていました。前に大きな選手がくるのは知っていたので、そこにボールが入ったら危ないと警戒していました。それから、自分たちは1対1には絶対の自信があります。だから、しっかりと相手をマークして、1対1は負けないように心がけました」とキャプテンを務める7番・加藤玄くん。前半はマルバ千葉の攻撃を封じていた。
後半になると、マルバ千葉にキックインからの流れでゴールを決められ、1点差に詰め寄られてしまったブリンカールだったが、それでも選手たちはあわてることなく、徹底したマークでマルバ千葉の攻撃を遅らせて時計の針を進ませていく。しかし、試合も残り時間が1分になって、マルバ千葉の7番・大畑凜生くんがフリーキックを決め、土壇場で2-2の同点となる。
振り出しに戻った試合は、3分ハーフの延長戦へと突入。このころになると、マルバ千葉に縦へのボールを入れられるようになり、延長前半2分には逆転を許してしまう。スコアは3-2とマルバ千葉のリードとなった。
「マルバのスピードについていけなかった部分はあります。でも、まだまだ、みんな落ち着いて対応することができていたと思います。しかも、2-0で勝っていた試合だったので、絶対に優勝するんだと思っていました」とキャプテンの加藤くんは、逆転されても強い気持ちを持ち続けていたという。ブリンカールの選手は、誰ひとりとして、心が折れてはいなかったことだろう。あっという間に同点にすると、再度勝ち越しに成功したのだ。
同点弾の9番・坪谷至祏くんは、この試合2ゴール目。そして、延長後半2分の勝ち越しゴールはキャプテンの加藤くんだった。やがて残り時間も少なくなり、マルバ千葉がパワープレーにでると、ブリンカールは中盤でボールを奪い、10番・奥野くんにも、この試合2得点目となるゴールが飛び出した。ブリンカールが5-3とリードを広げ、試合はこのままタイムアップ。ブリンカールに歓喜の時が訪れた。
試合を終えたブリンカール・古居俊平監督は「チーム名のブリンカールはポルトガル語で『遊び』という意味です。サッカーの原点は、楽しんでボールを蹴って、遊びながら学ぶことだという思いを託し、名づけました。普段のトレーニングから、遊びのあるプレーや駆け引き、そして技術で勝負を決めることにこだわっているので、決勝でも遊び(アイデアや工夫)によってゴールが生まれることがあって、素晴らしい大会になりました。この大きな舞台で、選手たちがチームの原点を実現してくれたのが嬉しかったです」と目を細めていた。
バーモントカップで得たことや、課題となったことは、この先の中学、高校と続くステージで活躍するために大切になるという。「この舞台は、成長段階の子どもたちの(将来への)通過点です」という古居監督の言葉が印象的だった。
■優勝 ブリンカールFC・古居俊平監督のコメント
選手たちには、「保護者や関係者など、まわりのひとたちに支えられて、苦しい予選を勝ち抜いて、この舞台にたどり着いたのだから、すべての皆さんに感謝しながらも、アグレッシブにミスを恐れず、そして楽しんできなさい」と言って決勝戦に送り出しました。
このチームの特徴は「個の力」です。個の力のある選手たちが、自分たちで連動性を持ちながら、
お互いにサポートして、チームのためにプレーすることができたのが大きかったと思います。
相手チーム(マルバ千葉)には、スペシャルな選手も多くて対応に困りましたが、その強い選手を相手に、うちの選手は「どうやってボールを奪うのか?」と戦いのなかで考え、そして学ぶことができました。素晴らしい対戦相手とぶつかり合うことで選手が成長していくのを感じました。
夏に開催となって初のチャンピオンということで、とても嬉しいですね。これまで愛知県勢は優勝したことがないので悲願でした。ブリンカールの子どもたちをバーモントカップの舞台にあげるために、愛知県のサッカー・フットサル関係者の皆さんが理解してくださり、協力してくれました。それだけに優勝を報告できて嬉しいです。
■準優勝 マルバ千葉fc U-12・浅野智久監督のコメント
今年の子たちは本当にすごかったです!!この子たちは、勝ちたいという気持ちを持っていましたね。
僕らが子どもたちに伝えているのは、ただ試合に勝つということだけではなく、試合に勝つためにはどうすればいいのかを自分たちで考える。チーム全員で考える。だから、僕らのチームは全員が出場しているんです。
子どもたちにレベルの差はあるかもしれませんが、全員に試合を経験してもらって試合に勝ちたかった。決して、フットサルの戦術的な面を考えて、メンバーをセット分けしているのではないんです。そんなことは全然考えていなくて、単純に全員が出場するためだけです。
この大会は、選手たちに100点満点をあげられると思います!!
カテゴリ別新着記事
ニュース
- 「2024ナショナルトレセンU-14(後期)」参加メンバー発表!2024.11.14
- 「Jヴィレッジチャレンジ 2024 powered by シント=トロイデンVV」が開催!2024.11.14
- U-19日本代表、メキシコ遠征参加メンバー発表。湘南ベルマーレ・石井久継も選出で10番を背負う!2024.11.08
- 「U-16日本代表候補 国内トレーニングキャンプ」参加メンバー発表!2024.11.07
フットボール最新ニュース
- 近江高校の躍進を支えた7つの班。「こんなに細かく仕事がある」部員も驚くその内容2024.04.24
- 「三笘薫ガンバレ」状態。なぜサッカー日本代表は個を活かせないのか?2024.04.24
- 【遠藤航・分析コラム】リバプールは何が変わったか。遠藤を輝かせる得意の形2024.04.24
- リバプールがプレミア制覇に一歩リード?「タイトル争いは間違いなく波乱万丈」2024.04.24
- 前回王者マンC、絶対的司令塔の今季CL初出場・初ゴールで勝利。レアルも先勝2024.04.24
大会情報
- 【卒業記念サッカー大会 第17回MUFGカップ 大阪大会】大会結果2024.03.10
- 【卒業記念サッカー大会第17回MUFGカップ 大阪大会】フォトギャラリー2024.03.10
- 【卒業記念サッカー大会 第17回MUFGカップ 愛知大会】大会結果2024.03.09
- 【卒業記念サッカー大会第17回MUFGカップ 愛知大会】フォトギャラリー2024.03.09
お知らせ
人気記事ランキング
- 「2024ナショナルトレセンU-14(後期)」参加メンバー発表!
- かつて“怪物”と呼ばれた少年。耳を傾けたい先人の言葉
- 「2023ナショナルトレセンU-13(後期)」参加メンバー発表!【東日本】
- 関東選抜メンバー発表!【関東トレセン交流戦U-15】
- 「FIFA×JFA ストライカー&ゴールキーパーキャンプ」参加メンバー発表!
- 1対1(4フリーマン)
- 【第37回全日本少年サッカー大会】島根県大会 決勝レポート「出雲支部のライバル同士の戦いは僅差で勝敗が決する!!」
- ゴールキーパーの仕事は9割が”コーチング”。元日本代表GKが語る守備陣形の整え方
- 日本が世界で勝つために…。育成年代から変えていきたい「良いサッカー」の定義
- サッカーで最も大切な『認知・判断・実行』の磨き方。JFAユース育成ダイレクターはどう考える?