出身者が帰ってこれる場所に。地区トレセンの指導者が語る理想の“トレセン”像
2017年11月13日
コラムトレセン(TC)とは、簡単に言ってしまえば選抜された選手たちが高いレベルで練習をするための制度です。日本サッカー協会では、ナショナルトレセンを頂点とし、地域トレセン、都道府県トレセン、地区トレセンに情報を発信をし、グラスルーツの選手及び指導者たちのレベルアップが目的であるとしています。では実際「トレセン」の現場では何が行われているのか。神奈川県にある伊勢原市のトレセンの活動現場を訪れました。
【前編】地区トレセンの今。「強化や選抜が目的ではない」伊勢原トレセンの取り組み
取材・文・写真●山本浩之
必ずゴールを意識した練習を取り入れる理由
前編に書いた、安倍監督が練習後の子どもたちに伝えたことの中には、目の前の勝負にはこだわるようにという話もあった。とかく少年サッカーではタブー視されるところではあるが、伊勢原トレセンでは、どのような考えをもっているのであろうか。
「勝ち負けについては大人がこだわるのではなく、選手にこだわって欲しいところです。サッカーは、相手より1点でも多くゴールを奪い、相手にゴールを奪われないようにするスポーツです。きれいにパスをつなぐことにこだわるのではなくて、ゴールに向かうためには、どういうパスのつなぎ方があるのかだと思います。どういう練習をしたらサッカーが上手くなるのかと考えるのではなくて、ゴールから逆算して考えるようにするということです」
だから、伊勢原トレセンの練習では、ウォーミングアップを除いて、ほとんどのトレーニングにゴールが用意されている。
「練習の時には、必ず“ゴール”という目指すべきところをつけたメニューを組むようにしています。以前は、練習の中で得点を競うミニゲームをやっても、子どもたちは、すぐに今は何対何だと答えられないことがありました。得点を数えていないんですよね。『何点だっけ? まあ、いいや』みたいな感じでした。勝つことにこだわっていないんです。それでは、得点を取る、得点を取られないという、サッカー本来の目的からずれてしまう。技術的には上手い子もたくさんいるので、その意識の部分はすごくもったいないと思いました。そこを変えたくて、技術委員会を発足させ、指導者間の共通理解を図り、指導の質を上げていくのだと、選手だけではなく指導者にも伝えています」
それが4年前のことになる。今、伊勢原トレセンの子どもたちのゴールを目指す姿勢は、どの地域の子どもたちにも「負けない」と安倍監督は自信を持つ。2016年の『第41回神奈川県選抜少年サッカー大会』では3位の成績を収めることができた。12月には第42回大会が始まる。24の選抜チームを6チームずつ4つのブロックに分けて予選リーグが競われ、12月24日の決勝トーナメントには、各ブロックの上位2チームだけ進むことができる。
「昨年の子どもたちは、神奈川県のトップを目指せる所まで来ていましたが、負けてしまいました。その姿を今年の子どもたちは見ているので、今度は自分たちの力で伊勢原のサッカーを有名にしようという思いを描くことができているんじゃないでしょうか」
12月16日に海老名中野公園で、海老名市トレセンとの初戦に臨む。今年のチームがどのようなサッカーを見せるのか興味深いところだ。
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