「オフ・ザ・ボール」から学ぶゴールを奪うための”駆け引き”。スアレスが見せるゴール前でマークを外す方法
2017年12月14日
サッカーエンタメ最前線なぜ、ルイス・スアレス(ウルグアイ代表)は”ゴール”を奪えることができるのでしょうか。アヤックス(2011年)、リバプール(2014年)、バルセロナ(2016年)で得点王に輝いたスアレスが”ゴール”を奪える秘訣。それは、「オフ・ザ・ボール」の動きにありました。ゴール前でディフェンスのマークを外すにはどんな動きが必要なのか。今回は、ジュニア年代の子どもたちが参考にできるスアレスの「オフ・ザ・ボール」の動き3つを紹介します。
文●中澤捺生/ジュニサカ編集部 写真●Getty images
静→動、動→静の動きでマークを外すスアレス
フォワードは”ゴール”を奪うことが求められるポジションです。しかし、簡単に”ゴール”を奪えるわけではありません。フォワードには常にディフェンスが密着し、タイトなマークを受けるからで。さらに、ペナルティエリア内ではさらに守備陣の集中力も増し、パスを受けることも難しい状況です。
では、そんな中でフォワードが”ゴール”を奪うためにはどんなことが必要なのでしょうか。それは、ディフェンスのマークを外す「オフ・ザ・ボール」の動きです。
ジュニサカではこれまで「オフ・ザ・ボール」が巧い選手としてハビエル・エルナンデス(メキシコ代表)やガブリエル・ジェズス(ブラジル代表)を紹介してきましたが、バルセロナに所属するスアレスもゴール前でパスを引き出す「オフ・ザ・ボール」の動きの質が高い選手です。
ゴール前でどう動いてパスを引き出し、ゴールを奪っているのか。ジュニア年代の子どもたちが参考にしてほしいスアレスの「オフ・ザ・ボール」の動き3つを下記の動画を参照に紹介していきます。
まず1つ目が「静→動」の動きでサイドネットを揺らした2分17秒~のシーンです。マイナスのポジションを取り、立ち止まってボールを要求していたスアレスが一気に加速し、スペースに走り込むと、セルジ・ロベルト(スペイン代表)からのクロスをダイレクトで合わせ左隅にゴールを決めました。タイトなマークがつくゴール前で、スアレスのように「静→動」の動きをすれば一瞬、ディフェンスのマークを外すことができます。一瞬、フリーになった時にクロスに合わせることができれば、ゴールを奪える可能性は高まります。
2つ目が「動→静」の動きでゴールを奪った3分46秒~のシーンです。ディフェンスの裏を狙って走ったスアレスですが、マークがしっかり対応してきたので止まって、少しバックステップをふみました。ネイマールがパスを出し、冷静にGKとの1vs1を沈めました。仕掛けた時、マークがしっかりと付いてくるのならば、スアレスのように「動→静」の動きのように足を止めて少しバックステップを踏むと、ディフェンスの距離感が空き、パスを受けるスペースを作ることができます。
そして最後3つ目が5分8秒~のシーンです。リオネル・メッシ(アルゼンチン代表)が4人をかわしシュート。GKが弾くと、しっかりと詰めていたスアレスが蹴り込みました。常に「ゴールを狙っている」スアレスだからこそ生まれたゴールでした。味方が打ったシュートを見ているだけではいけません。スアレスのように常にゴールを狙い、足を止めずにこぼれ球を詰めに行くこともフォワードとして必要な「オフ・ザ・ボール」の動きです。
このように、ゴール前で相手ディフェンダーと緻密な駆け引きをするスアレスだからこそ、多くの得点を奪い世界トップのストライカーに登り詰めることができました。ジュニア年代のフォワードの選手たちは今回紹介したスアレスの「オフ・ザ・ボール」の動きを練習から取り組み、試合で活かせるようになれば自ずと得点力は上がってくるのではないでしょうか。
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