夢を叶えるために選んだ越境。FC東京U-15深川・安田虎士朗選手の挑戦/ジュニアユースプレーヤー成長記

2018年01月23日

コラム

「第39回全日本少年サッカー大会」で符津スポーツ少年団サッカー部Aが石川県勢初となる全国大会3位に輝いた。そのチームのキャプテンを務めていたのが、安田虎士朗選手である。そんな彼はFC東京U-15深川の一員として、昨年末に行われた「高円宮杯 第29回全日本ユース(U-15)サッカー選手権大会」の決勝の舞台に立っていた。夢を叶えるために石川から東京へと生活の拠点を移した安田選手。小学生当時から、取材する機会も多かった彼の成長を追った。

取材・文●山本浩之


成長期
【写真●佐藤博之、山本浩之】

全少で石川県勢初となる3位入賞に導いた安田選手

 昨年12月28日(木)、味の素フィールド西が丘(東京都北区)で「高円宮杯 第29回全日本ユース(U-15)サッカー選手権大会」の決勝があった。同時期には鹿児島県で「第41回全日本少年サッカー大会 決勝大会」が行われていたのは記憶に新しい。「全日本少年サッカー大会」は12歳以下のジュニア年代による全国大会だが「全日本ユース(U-15)サッカー選手権大会」は、すぐその上にあたる15歳以下のジュニアユース年代による全国大会である。

 この日、西が丘の決勝の舞台に立ったサガン鳥栖U-15とFC東京U-15深川の選手の中にも、小学生のときに「全日本少年サッカー大会」で活躍した選手がいる。

 サガン鳥栖U-15では、2013年7月の第37回大会を、サガン鳥栖U-12(佐賀県代表)のメンバーとして、岩﨑雄永選手、松尾亮汰選手が5年生で経験した。この二人は翌年にも、田中勇輝選手、橋本悠選手らとともに再び全国のピッチに立っている。その第38回大会では、千代島瞬選手と船原零央選手がBUDDY・FC(福岡県代表)の一員であった。次ぐ、第39回大会には平島諒多選手が出場している。

 FC東京U-15深川からは、第37回大会にレジスタFC(埼玉県代表)で出場した熊倉匠選手と常盤亨太選手は、第38回大会では彼島優選手とともにベスト4になっているほか、笹沼航紀選手は鹿島アントラーズつくばジュニア(茨城県代表)として、そのレジスタFCと準々決勝で対戦したが0-1で敗れている。ちなみに、そのときレジスタFCの決勝点を決めたのは常盤選手だった。

 さらに、もう一人「全日本少年サッカー大会」の出場を叶えた選手がいる。FC東京U-15深川の安田虎士朗選手である。小学生時代まで過ごした石川県で符津スポーツ少年団サッカー部Aのキャプテンとして、第39回大会で石川県代表の座を勝ち取った。

 2015年11月8日、石川県大会の決勝は金沢市民サッカー場であった。当日はハッキリしない空模様で、閉会式はグラウンドでできず、サッカー場の観客席下にある狭いエントランスで行われたのを覚えている。

 表彰式と集合写真を終えた安田選手は、その年の5月に北信越代表として出場したものの1勝もできなかった「JA全農杯チビリンピック 全国決勝大会」を引き合いに出して「何もできないで帰ってきた、あのときとは違います。今日の決勝は、相手を揺さぶって、空いたところをついていく僕たちのサッカーができました」と話してくれた。

 やがて12月になって乗り込んだ鹿児島の地では、自信を取り戻した勢いそのままに、チームは34年ぶりの全国大会で3位入賞を果たした。石川県勢では初の快挙だった。

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【「第39回全日本少年サッカー大会」に安田選手は符津スポーツ少年団サッカー部Aのキャプテンとして出場。同大会で石川県勢初となる3位入賞を果たした。(写真●佐藤博之)】

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