難民でストリート育ちの苦労人モドリッチが”世界最高のMF”になれた理由
2018年06月22日
サッカーエンタメ最前線ロシアW杯グループリーグ第2節のアルゼンチン戦で豪快なミドルシュートを決めたクロアチア代表のルカ・モドリッチ。前人未到のCL3連覇を成し遂げたレアル・マドリーでも不動のレギュラーとして活躍しています。幼少期から難民生活を送り、クロアチアの天才の陰に隠れた存在だったモドリッチは、なぜ世界最高峰MFにまで上り詰めることができたのでしょうか。
著●西部謙司 写真●GettyImages
『PERFECT SKILL パーフェクトスキル 世界トッププレーヤーの究極スキルを解説する』より一部転載
モドリッチ村の難民
クロアチアのザダルで生まれたルカ・モドリッチのファミリーネームは住んでいた森に由来するという。地名がそのまま名前に使われるのが風習なのだそうだ。幼少期は戦時下だった。二度住まいを変えていて、モドリッチ一家は難民だった。子どもの戦争体験は大人と違っている。本人はそれほど悲惨だとは思っていなかったという。
避難先の中庭でボールを蹴っていたモドリッチはクロアチアでも最後のストリート育ちのプレーヤーだ。10歳のときにハイデュク・スプリトのテストを受けたが不合格だった。体が華奢すぎるというよくある理由である。NKザダルでプレーした後、16歳でディナモ・ザグレブのユースチームに加入した。18歳でトップチームに昇格、10年契約を結んだときの金で故郷にアパートを買い一家の難民生活にピリオドを打つ。
ただ、ザグレブで順風満帆だったわけではない。すぐにボスニアのズリニスキ・モスタルに貸し出される。後にモドリッチは「ボスニアでプレーできれば、世界のどこでもやれる」と話している。フィールドの劣悪さをはじめ、かなり過酷な環境だった。
クロアチア系協会とボシュニク系協会がそれぞれ主催していたリーグが統一されたプレミイェル・リーガで、モドリッチは18歳にしてキャプテンを務め、リーグのMVPに選ばれている。ところが、次のシーズンにもザグレブには戻れず、クロアチアリーグのNKザプレシッチへ貸し出された。ディナモ・ザグレブにはニコ・クラニチャールがいたからだといわれている。
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