そのコトバ、本当に大丈夫!? コーチングのプロが語る会話術~親子の会話から変えてみよう!【後編】

2013年11月21日

コラム

コーチングのプロが語る会話術【前編】、いかがでしたでしょうか? 「そのコトバ、本当に大丈夫?」という言葉にドキッとした方もいると思います。後編でも、「コーチング」のプロとして、子どもを伸ばすコミュニケーションについて研究されている谷口貴彦さんに、子どもにやる気を出してほしいときの言葉がけや上手な質問の仕方について語っていただきました。

文●戸塚美奈 イラスト●舌霧スズメ

※『ジュニアサッカーを応援しよう!Vol.15冬号』P76-80より転載

〈前編はこちらから〉

 


目標を持ってほしい、もっとやる気を出してほしいときは?

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 やる気を出してほしい一心で、親は子どもにあれこれ言って聞かせるものです。けれど、大事なのは「親が子どもに何を言って聞かせるか」ではなく、「本人の口から何が出てくるか」なんです。

 例えば「中村俊輔みたいに左も練習しろよ」と言わず、「俊輔ってすごいよね。あっち行ったり、こっち行ったり、なんであんな動きができるの?」と聞いてみてください。

 サッカーが好きな子なら、必ず説明してくれると思います。「そりゃ、俊輔は右でも左でも自由に蹴れるからだよ」などと言葉にしていくうちに、だんだんとそれらが子ども自身の目標になっていくんです。

「海外に行った選手と、日本でプレーしてる選手と、どう違うの?」と聞けば、「本田はこうでね、松井はこうで、俊輔はこうだから海外に行ったと思うんだよね」と言うかもしれません。

 そうしたら「へぇ~、あなたはどのタイプに近いの?」「オレは松井かな」「松井ってどんなプレーするの?」と会話は広がっていくでしょう。

 そのとき、絶対に評価しないこと。「そんなのダメだよ」と言われたら、子どもは黙ってしまいます。

「そうやってサッカーってうまくなるんだ」と相槌を打てば、子どもの頭の中で「それだと、確かにうまくなるなあ」と自問自答が起こり、自分の中にある目標が明確になっていくんです。

 ぜひ、お子さんの得意なことを説明させてあげてください。それが自信になり、目標につながっていきますから。


【SCENE3/試合が終ってひとこと。さて、なんて言おう?】

×「シュートをはずしてばっかりだったな!」

◎「トラップ、よかったね。どうしてうまくいったのかな?」

▼ポイント
うまくできたことにスポットライトをあてて質問しよう

 人は質問されると、そのことを考えるので、「シュートを決められなかったね」と声をかけるより、「今日はけっこう走れたね。どうして走れたのかな?」など、うまくできたことにスポットライトを当てた質問をしてみてください。「先週、犬の散歩で走ってたからかも。今週も走ってみようかな」そんなふうにポジティブに次へつなげられます。スポーツはつまらなかったら、うまくなりません。

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