子どもの主体性を伸ばすために親ができること

2014年08月23日

コラム

子どもたちの内面的な成長を促し、自律的な行動や判断力を養うためには一体親や、大人たちはどんなことができるでしょうか。前回ご紹介したコラム「指示待ちの子どもから“主体性”を導く「共有型しつけ」のすすめ」のなかでは、「強制型しつけ」と「共有型しつけ」という2種類の言葉がキーとなりました。そこで、今回も前回のキーポイント(強制型しつけ・共有型しつけ)も踏まえながら、私たち大人や親が子どもの主体性を伸ばすためにできることをより掘り下げて、学んでいきましょう。

文●柗田佳代子 写真●ジュニサカ編集部

『ジュニアサッカーを応援しよう!vol.33』より転載


親の働きかけが子どもの主体性を伸ばす

 子どもの内面の育ちを促し、子どもの可能性や主体性を伸ばすために親はどうサポートすればいいのでしょうか。

 大事なことは、子どもに寄り添い、かわいがり、その子自身の進歩を認め、ほめてあげることです。

 他の子と比べることは絶対に避けましょう。兄弟と比べるのは最悪です。

「お兄ちゃんはもうできていたわよ」と言ってしまうと、本人にどんなに情けない思いをさせるかわかりません。

 子どものプライドを傷つけるようなことを言ってはならないのです。

 具体的に、親の働きかけの違いに何が、子どもの主体性に影響しているのか見ていきましょう。

 以前、研究室で親子の関わり方の違いを調査しました。子どもに簡単なパズル問題を親の前で解かせたとき、次のような場面が見られました。

 強制型しつけの家庭では、子どもは親の顔色をうかがいながら問題を解きます。親は正解を知っているので「そうじゃないわよ」「こっちじゃないかしら」と、子どもを正解のほうへ誘導しようとします。

「この形と線対称のものはどれ?」と言ってしまう親もいました。「線対称」という語彙は、小さい子どもにはありません。年齢的に語彙レベルが合っていないということも起きてしまったのです。

 親子に読み聞かせをしてもらい、読み終えたときの親子のやり取りを見させてもらいました。

 強制型しつけの親は、今の話はどういう話だったのか、子どもから聞き出そうとします。

「どんなお話だったのか、ちゃんと説明できないと、あとでテストに出るわよ」というように。

 一方、共有型の親は違います。子どもが「わんわん、かわいそうだった」と言えば必ず、子どもが言った語彙の範囲で「そうね、わんわん、かわいそうだったわね」と、共感的(意見を認める)にサポートするように話しかけていたのです。

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