「自分で考えてプレーできる選手を育成したい!」知っておきたい“コーチング”と“ティーチング”の違い

2017年02月09日

サッカー練習メニュー

サッカー経験がなくとも、自身の子どもがサッカーをプレーしていれば「コーチ不足」で突然チームのコーチを任されるというお父さんも少なくないのではないでしょうか。そんなビギナーのサッカー指導者のために知っておきたい『コーチング』と『ティーチング』の違いを解説します。

監修●平野淳(ファンルーツ) 再構成●ジュニサカ編集部

『ジュニアサッカーバイブル5 小・中学生のサッカーチームをつくろう!基礎からわかる!コーチ養成講座』より一部転載


サッカーイメージ

選手たちが自分自身で考えるように指導する

 サッカーの指導において、多くのコーチの方が「キックの正確なフォームはこういった形」「ボールの受け方はこういった形」というように、常に正解を出そうとしているように感じます。しかし、サッカーは一瞬一瞬で状況が変化していくものですので、臨機応変な対応が求められます。コーチに誘導されるのではなく、自分自身で判断し、行動を起こさなくては、その状況に対応することができないのです。

 どうしても、指導者は答えを導き出そうとしがちですが、それは学校の授業なども含めて、これまで経験してきたのが「ティーチング」だからといえます。私たちが学校教育で受けてきた多くの授業は先生から答えのあるものを学び、それを知識として身につけてきました。

 例えば、「魚をほしがっている人には魚を与えるのではなく、魚の獲り方を教える」というのは、「ティーチング」になります。「どのようにしたら魚が獲れるかをその人自身が考えるように導く」ことが「コーチング」なのです。よく魚を観察して、実際に行動に移していき、その行動の結果からそれぞれが魚の獲り方を発見していきます。そうすれば、魚だけではなく、ほかのものに対しても応用が利くようになるでしょう。

 サッカーでも、教わったことを実行しただけでは、よい選手とはいえません。つまり、その知識や技術をどのように活かすかということが大切なのです。自分自身で考えさせ、考えた結果の質問に対しコーチが導き、アイデアを引き出していくというコミュニケーションの取り方が有効になります。

 しかし、まったく経験もなく知識もない選手に対しては、「コーチング」だけではうまくいかないでしょう。もちろん「ティーチング」だけでは発展性がないのは説明した通りです。選手たちの状況を確認しながら、「コーチング」と「ティーチング」を使い分けていくことが理想になるのです。

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