“縦のギャップ”でボールを受ける極意! シルバが見せる「相手にとって嫌な位置」の取り方

2017年12月21日

サッカーエンタメ最前線

プレミアリーグ第18節終了時点で17勝1分と圧倒的な成績を残しているマンチェスター・シティ。首位を独走するチームの絶対的支柱として君臨しているのは、スペイン代表MFダビド・シルバです。今季はプレミアリーグ17試合に出場し、5ゴール8アシストという目覚ましい成績を残しています。シルバの得意なプレー、チームでの役割は、ディフェンスと中盤の間のスペースでボールを受けて、前線と中盤をリンクさせることです。このスペースでボールを受けるプレーがなぜ相手チームの脅威になるのでしょうか。シルバのプレー動画を参考に考えてみましょう。

文●前田快/ジュニサカ編集部 写真●Getty Images


≪ダビド・シルバのプレー集≫

 サッカーには、スペースを表す用語がたくさんあります。その中でも”ギャップ”という言葉は色々なスペースを指します。そしてこの”ギャップ”をうまく使うことがサッカーにおいては重要だとされています。今回このコラムではマンチェスター・シティに所属するスペイン代表MFダビド・シルバのプレーを参考に”縦のギャップ”の使い方について考えてみましょう。

ギャップ図版

 シルバは、2列目からディフェンスの裏に抜け出してボールを受けるタイプの選手ではありません。しかし、トップ下やインサイドハーフとして絶対的な存在となっているのは、彼がディフェンスと中盤の間の”縦のギャップ”でボールを受けることがとても上手いからです。

 シルバが動画で見せてくれているように、「ディフェンスと中盤の間でボールを受けなさい」と指示を受けたことがあるジュニア世代の子どもたちも多いのではないでしょうか。では、なぜディフェンスと中盤の間でボールを受けることが効果的なプレーなのでしょうか。

 ディフェンスと中盤の間にボールが入ってくると、守備をする側は、ディフェンスがボールを取りに行くのか、それとも中盤が戻ってきてボールをとるのかという問題が生じてきます。そして、どちらがボールを取りに行くのかを瞬時にコミュニケーションをとって決断しなければいけません。

 瞬時にコミュニケーションをとって、どちらがボールを奪いに行くかを決めるのはとても難しいことです。それに加えて、自分の持ち場を離れてボールを奪いに行かなければならないため、大きなスペースができてしまいます。

 このようにディフェンスと中盤の間でボールを受けることは、相手に瞬時の判断を迫り、大きなスペースを作るという効果があるのです。シティには、アグエロやジェズスといった世界的なストライカーがいるため、相手チームにとっては、スペースを空けることは避けたいでしょう。しかし、スペースを空けて相手に寄らないと、そこで受けた人からボールを奪うことは困難です。

 このようにシルバは、相手にとって嫌なプレーは何かを常に考えながらプレーしています。だから、ディフェンスと中盤の間でボールを受けるプレーが自然とできるのです。

 トップ下の選手にとって2列目からの飛び出しはとても重要なプレーです。しかし、その動きばかりを繰り返していると、ディフェンスに簡単に動きを予測されてしまいます。そのようなときに、相手にとって嫌な動きを考え、裏に抜け出すプレーをやめて、ディフェンスから少し離れたスペースでボールを受けるというプレーも織り交ぜてみると、プレーの幅が広がります。

 ジュニア世代の子どもたちは、是非シルバのプレーを参考にして、相手がどこで受けたら嫌かを考えながらプレーすることを心がけてみましょう。

Manchester City v Liverpool - Premier League

 

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