C大阪、離脱した背番号「5」。大切な仲間とともに決勝の舞台へ
2017年12月29日
大会情報(取材・文●中澤捺生/ジュニサカ編集部 写真●佐藤博之)
28日(木)に行われた「全日本少年サッカー大会」準々決勝、セレッソ大阪と鹿島アントラーズつくばの一戦。セレッソ大阪はラウンド16で対戦した清水エスパルス戦同様、先制点を奪われる苦しい展開に。しかし、前半終了間際に10番・皿良立輝くんが左足で同点弾を挙げました。
すると、皿良くんはピッチの外に向けてあるパフォーマンスをしました。
試合後に皿良くんに話を聞いてみると、「5と言う数字を作りました」と、教えてくれました。「5」が意味するのは、セレッソ大阪U-12の副キャプテンを務める河西祐哉くんの背番号のこと。河西くんは予選リーグが始まった1日目の夜に高熱でチームを離脱。2日目、3日目の試合を全て欠場。体調が回復したこの日(準々決勝)はスタンドから試合の戦況を見つめていました。
「ゆうき!また帰って来いよ」
皿良くんのパフォーマンスにはそんな意味が込められていたのです。
河西くんが体調を崩した後、ホテルで子どもたちだけで話し合いを行うと「河西くんを決勝戦にまで連れて行きたい」という想いもあり、ユニフォームをベンチに飾ることを決めました。チーム一丸となった、セレッソ大阪はラウンド16、準々決勝とJクラブをいづれも逆転で下しました。
続く準決勝の相手はサンフレッチェ広島。体調が回復した河西くんはベンチに戻ってきました。試合は、前後半に1点づつ加えたセレッソ大阪が2-0で勝利。決勝進出を決めました。試合後、河西くんの元を訪ねると
「明日の試合には出場します!もちろん目指すは優勝です!」
元気になった河西くんは復帰を宣言し、決勝戦に向けて意気込んでいました。
「(河西くんは)チームの為にしっかりと声を出してくれて、コーナーキックやクロスボールに対してもヘディングで跳ね返してくれるので、いつも助かっています。彼が居ない状況で戦うのは辛かったですが、明日(の決勝戦)は帰ってくるので、安心して試合に臨むことができます」とキャプテンの渡辺皐くんも副キャプテンの復帰を心待ちにしていたようです。
9時30キックオフとなる決勝戦。頼れるディフェンダーが帰ってきたセレッソ大阪は2014年以来となる優勝を目指し、北海道コンサドーレ札幌と対戦します。
【写真左から、河西祐哉くん、渡辺皐くん、皿良立輝くん】
【試合結果】第41回全日本少年サッカー大会 特設ページ【取材日記】
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