サッカー進路選びにも活用できる! 自立心を育むコミュニケーション

2013年07月18日

コラム

進路についての親子の対立! でも一番あてになるのは「本人のやる気」

――今回のテーマは「進路選びは自立の第一歩」なのですが、その進路を決める際、親の思いや期待と、子どもの考えていることが合わない場合も多いものです。

 親が入れあげすぎて大きな夢を持つと、子どもはやらなくなります。子ども自身が「自分ではもうこれ以上、上にいけない」と思ってしまうんです。

 以前、剣道をやっている兄弟二人ともがとても強かったので、すっかり入れ込んでしまったお母さんがいたんです。ところがお母さんがハタと気づいたときには、長男も次男も「やめる」と言い出し、競技者をやめてしまいました。

 そのお母さんは「私がいけなかったんです。息子たちは剣道を楽しみたかったのに、私は勝つことを求めすぎていました。何も言わずに楽しませていたら、彼らはもっと高いレベルまで行っていたと思うんです」と。

――ということは、親は子どもに期待してはいけない?

 期待をしちゃいけないということではなくて、期待をわが子の一身におっかぶせてガンバレ! ガンバレ! ではいけないということ。期待はするけど、その期待はわが子に預けて、「じゃ、自分は何やる?」と、親自身は自分ができることに置き換えるべきなのです。自分がやってほしいことを、子どもの目標にはできない。子どもの目標は子ども自身のものだから。そして、その期待をどう表現するかが問題なのです。

 例えば受験で、あるお母さんは、娘の志望校を聞いたときに、「がんばって」と一回だけ伝え、「自分はどうしよう?」と考えたそうです。そして出した答えが「受験勉強の間はおいしいご飯を作ろう」「母親の私がご機嫌でいよう」と、この2つを具体的な目標にして、それだけに専念したのです。結果、娘さんは受験にも成功し、高校生活を楽しんでいるようです。

 つまり、子どもの自立に失敗した親は、無意味に干渉したり、期待しすぎたり、要するに自分と子どもの境界線がはっきりしていないんですよね。
 
 サッカーならば、子どももどのチームに行きたいという希望があると思います。そして、コーチも、この子なら……という専門家ならではの考えがあると思う。その時に、子どもがここに行きたいと言い、コーチも「がんばれ」と言ってくれたら、親はあくまでも、「そういう君を支えよう」とついていくしかないです。だって、自分がフィールドに出るわけじゃないんですから。

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