長友佑都・小川佳純も大学からプロへ! 明治大学サッカー部 神川監督に聞く、学生サッカーと文武両道【後編】

2013年11月07日

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近年、大躍進を遂げ、古豪復活を強く印象づけている明治大学サッカー部を率いる神川明彦監督。後編では、学業とサッカーの両立のための日常生活の重要性、そして大学でサッカーを続けることの本当の意義について伺った。

文●三谷悠 写真協力●明大スポーツ

※『ジュニアサッカーを応援しよう!Vol.18秋号』P106-111より転載

前編はこちらから

 


本番での結果を生む日常生活の重要性

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――昨季は大学日本一を経験され、天皇杯ではJ1のモンテディオ山形に勝ちました。今年も関東大学リーグで優勝と結果を残しています。その要因は何でしょうか?

 我慢。これは総監督ともよく話すんですが、我慢が大事です。大学サッカーは力が拮抗しているので、我慢の展開になることが多いんですよ。だからこそ、何でも自分の思うような生活を営んでいては勝てません。例えば、茶髪、金髪、ピアス、ヒゲ。そういったものを認めていたら、ここぞの場面で、我慢やがんばることはできないと断言できます。
日々の我慢や、辛いことに耐えることが、ゲームにも活きてくるんです。

――日常生活が大事ということですね。

 よくピッチ内、ピッチ外って表現をしますが、日常生活においてピッチ外が圧倒的に長い。ピッチ内なんて、うちの場合は1日に2時間ですから。大事なのは残りの22時間の過ごし方です。

――身だしなみ以外で注意することはありますか?

 話し方です。直接レクチャーすることはありませんが、ミーティングなどで自分の話し方や言葉の使い方は聞いて学んでほしい。プロの選手でもボキャブラリーが乏しいと思うんですよ。だから、ちょっとした言い回しや上品な表現を学んでほしいですね。

――いろいろな世代の人と話すことで語彙は増えていくと思います。

 明治の場合だと、今のОB会長が70代、総監督は60代。それに僕が40代。コーチ陣が30代、20代。そういう幅広い年代の人たちと普段から付き合える環境はあります。
年代によって言葉も違ってくるし、聞くことによって言葉も学ぶことができます。

――読書もいいかもしれませんね。

 それはよく言います。サッカーに関わるものでも何でもいいから、活字を追いなさいと。たまに、同じものを読ませて「どこが気になったか」を各々に答えさせたりもします。最後に私が気になった点を言うんですが、ようは僕の価値観を知ってほしいんですよね。それを聞いて納得してもいいし、疑問に思ってもいい。どんな感想をもってもいいけど、ひとつの文章でいろんな価値観が見えてくることを伝えたいんです。

――違う価値観を知ることで教養を深める。

 ええ。その上で自分の意見をもってほしい。サッカーはいろんな局面があります。例えばうまくいかない場面では、どう打開するか、意見を交換しなければなりません。お互いを尊重するだけじゃなく、自分の意見も言いあって「じゃあ、こうしよう」って。これは、チームがひとつの方向へ向かわせるために重要なことです。

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