普段のトレーニングにフットサルを取り入れることは必要!? ジュニア年代の指導を考える【前編】
2013年12月02日
コラムフットサルは、本来サッカーとは異なる球技ですが、狭い局面での1対1が多いことや、少人数制でひとりの選手がボールに触れる時間が多いなどの理由から、サッカーの技術向上にも繋がるといわれ注目度が高まっています。子どもたちが大人になったときに、高い技術を身につけたサッカー選手として羽ばたくためには、ジュニア年代のうちから積極的に取り組むことは重要なのでしょうか。サッカーとフットサル、このふたつをよく知るエスポルチ藤沢(神奈川県藤沢市)の広山晴士代表にお話を伺いました。
文●山本浩之 写真●佐藤博之
どちらも同じ“フットボール”として考える
かつてヴェルディ川崎(現 東京ヴェルディ)でプロサッカー選手としてプレーし、その後はフットサルプレーヤーとして、AZUL(現・ペスカドーラ町田の前身)やPSTCロンドリーナで活躍した広山氏。フットサルとの本格的な出会いは今から約17年前。
「当時、僕は、甲斐修待(ペスカドーラ町田)ら、同世代の仲間たちとフットサルクラブを立ち上げようとしていました。そんなときに、ひと足早く本格的なフットサルクラブとして活動していた府中水元クラブ(現・府中アスレティックFC)と練習試合をする機会に恵まれたのです。僕たちもサッカーには自信があったので、フットサルなんて簡単だろうと軽く考えていたのですが、いざ府中と対戦してみると結果は惨敗でした。ただ、個々の技術でみれば、決して負けているものではありませんでした。歯が立たなかったのは、フットサル独特の戦術たったのです。それからは、眞境名オスカー氏(元名古屋オーシャンズ監督)と出会い、フットサルの動きを取得していったんです。大人になってからでも、フットサルに対応することができました。それは何より、子どもの頃(刈谷サッカースクール)からサッカーでテクニックを磨いていた経験があったからなのです」
近年、ジュニア年代でもフットサルを取り入れる重要性が広がりを見せつつある。小学生年代のフットサル日本一を決める大会「バーモントカップ」でも、フットサルを専門的に教えられたチームが躍進を見せている。こういった、ジュニア年代の子どもたちがフットサルを体験することのメリットについて、広山氏はこう語る。
「確かに、狭いフットサルのコートでハイプレッシャーのなかでも、スペースを見つけてプレーすることができるようになれば、サッカーの大きなコートでは余裕を持ってボールを扱うことができるでしょうね。また、ディフェンスとオフェンスがめまぐるしく入れ替わることで、攻守の切り替えも自然と意識するようになるでしょう」
「先ほども話したようにフットサルにはフットサル独自の戦術がたくさんあります。しかし、そういったことはジュニア年代から教え込まなくてもよいと思います。この年代で肝心なことは、「個」のスキルを磨くこと。フットサルにしろサッカーにしろ、いずれの場合でも基本が『1対1』の局面にあるからです。相手を崩すことのできるテクニックが身についていなければ、どれだけフットサルを理解したところで、結局は行き詰まってしまう。だから、小学生のうちは、サッカー、フットサルと区別をするのではなく、駆け引きを優先して覚えることで、“フットボール”の下地を作ってあげればよいのではないでしょうか」

カテゴリ別新着記事
ニュース
-
【2025ナショナルトレセン女子U-14中期】参加メンバー発表!2025.11.07
-
「2025年度KYFA九州トレセンキャンプ 女子U14」が開催!2025.11.07
-
サッカー日本代表メンバー発表!三笘薫と伊東純也が負傷の影響で招集外に2025.11.06
-
U-18日本代表、ウェールズ遠征参加メンバー発表!2025.11.05
フットボール最新ニュース
-
サッカー日本代表初招集MFが先発で勝利に貢献【6日結果まとめ/欧州EL】2024.05.21
-
バルセロナ、終始リードを許す展開で辛くもドロー【5日結果まとめ/欧州CL】2024.05.21
-
リバプールがレアルを撃破。アーセナルは3G快勝【4日結果まとめ/欧州CL】2024.05.21
-
鈴木唯人が貴重な先制点でチームを勝利に導く【23日結果まとめ/欧州EL】2024.05.21
-
日本人対決でリバプールが5Gで圧勝【22日結果まとめ/欧州CL】2024.05.21
大会情報
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 大阪大会】大会結果2025.03.07
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】フォトギャラリー2025.03.03
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】F.Cボノスが逆転勝利で優勝を果たす!<決勝レポート>2025.03.01
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 愛知大会】大会結果2025.02.25
お知らせ
人気記事ランキング
- 【JFAエリートプログラムU-13日韓交流戦】参加メンバー発表!
- 【2025ナショナルトレセン女子U-14中期】参加メンバー発表!
- U-18フットサル日本代表候補、国内トレーニングキャンプ参加メンバー発表!
- U-18日本代表、ウェールズ遠征参加メンバー発表!
- かつて“怪物”と呼ばれた少年。耳を傾けたい先人の言葉
- 大社少年サッカークラブが島根県大会を制覇!! 3年ぶり6回目の全国大会出場に歓喜/第40回全日本少年サッカー大会 島根県大会
- 「もも上げクランチ」でキック力を鍛える!/【サッカー専用】小学生のための体幹トレ
- 【2025ナショナルトレセンU-14中期】参加メンバー発表!
- サッカー進路を考える。「私立中学サッカー部」の場合
- 「サッカー経験者の母」と「サッカーをしていない姉」。「サッカー大好き少女」と家族の話














