【緊急座談会】子どもがワールドカップを見られなくなる日 幸野健一(サッカーコンサルタント)×植田路生(『フットボールチャンネル』編集長)

2014年05月30日

インタビュー

徐々に変わり始めた、各協会の反応

植田 反対意見として出ている、グラウンドの少なさについてはどうお考えですか?

幸野 実際僕自身もグラウンド取りやスケジュール調整の大変さや苦労は知っています。だけどプライオリティーは一体何なのかということです。JFAもプレイヤーズファーストということを言っているわけですから、本当の対象を考えれば、導きだされる答えは未来を担う子どもたちですよ。その子どもたちが夢を持つ機会を奪ってはいけないと思うんです。みんなが見たくないと言っているならわかりますが、アンケートを採って判断するわけではないし、確実に見たい人はいるはずです。
 サッカーは、指導者、保護者、審判を含め関わる人たちが多いですが、否応なしに見る機会を奪うのはどうなのかなと思います。個人的なことを言えば当時小学3年生だった自分の子どもも、2002年のワールドカップを見たことが現在の原点にもなり、その結果、強くプロになりたいと本人も口にしたのだと思います。それぐらいワールドカップは子どもに強いインパクトを与えるんです。

植田 幸野さんや同じ意見を持った方々の働きかけもあり、少しずつ試合時間を変更する地域もでてきているようですね。

幸野 そういう意味で少しでも聞く耳を持ってもらって変えてもらったところがあったとしたら嬉しいですね。一度にこの状況を変えられると思っていないですし、僕らがこういうことをやることによってどこかの指導者や協会の方が変えるべきだと動いてくれれば僕は成功だと思います。

植田 協会の方が配慮して、変更する地域がでてきたわけですね。

幸野 そうですね。僕のフェイスブックを見てもらうとわかると思いますけど、「変えてくれました」という書き込みがありましたから。それは僕たちが動いたということもあるかもしれないですが、こういったキッカケをつくったことで、時間や日程をずらしてくれた地域はありますからね。だから動いてくれた素晴らしい協会があることも事実なんです。そういった協会がもっと増えてほしいですよね。

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(植田路生氏)

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