高橋陽一先生に聞く! 親子で楽しむ、ワールドカップ観戦術

2014年06月11日

インタビュー

6月12日(木)開幕する「2014FIFAワールドカップ ブラジル」。本誌『ジュニアサッカーを応援しよう! vol.33夏号』では、ワールドカップ日本代表応援企画と題し、『キャプテン翼』の作者・高橋陽一先生に親子でどんな応援をすればよいのか、子どもたちにどんなところを注目して見てほしいかを、特別にお聞きしました。今回はそのお話をご紹介したいと思います。

文●川端暁彦 写真●Getty Images、編集部

『ジュニアサッカーを応援しよう! vol.33夏号』P81-P84から転載


サッカーだけでなく各国の特色も学んでほしい

――『キャプテン翼』の世界においても、特別な国として描かれるサッカー王国ブラジル。改めて高橋先生はその場所でワールドカップが開催されることについてどうお考えでしょうか。

 僕自身、初めてワールドカップに触れたのが1978年のアルゼンチン大会になります。今度のブラジル大会は、それ以来となる南米開催なんですよ。盛り上がりという点で言うと、他の大陸で行われた場合とまるで違うと思います。もちろんサッカー自体にも期待していますけれど、スタジアムの外側を含めた部分にも注目していきたいですね。決勝のマラカナンに行く予定なのですが、そこにブラジルが残っているかどうかでまるで雰囲気が違うでしょう。ただ、果たしてスタジアムの準備が間に合うのかどうか(笑)。まあ、あの人たちは設備なんてなくてもフィールドさえあれば、サッカーを楽しんじゃうでしょうけれど。

――なるほど(笑)。では、サッカーとしてのブラジルの印象はいかがですか。

 かつてはヨーロッパが組織のスタイル、南米が個人技のスタイルなんて言われ方をしていたものですが、いまはその二つが近づき、融合されつつあります。いまは南米の代表も、きちんと組織立った守備をしてきますよね。特に今回のブラジル代表はむしろディフェンスの強さが特長と言えるくらいだなと思っていまして、逆にブラジルらしさ、ファンタジックな部分が影を潜めている部分もあるのかなと感じています。

――少し寂しい部分もありますか?

 ありますね。でもこれが現代サッカーなのだと言われれば、それはその通りでしょう。

――『キャプテン翼』のワールドユース編では、10番不在で現代サッカーに適応したブラジルユース代表というのがストーリーのポイントになっていましたよね。そういう意味では、そうした流れの中で出てきたネイマール選手についてはどうご覧になっていますか?

 いや、そうですね。彼がどのくらいやれるのかというのは期待していますし、大会の中でもすごく楽しみな部分だと思っています。

――子どもたちにとっては、物心ついてから初めてのワールドカップ観戦というケースもあると思います。

 世界最高のサッカーが観られる機会だと思うので、ぜひ日本代表だけじゃなくて世界各国のサッカーに触れてほしいなと思います。ワールドカップはお国柄が見える機会でもあるので、それぞれの国について感じてもらったり、あるいは実際に調べたりしてみると、すごく良い機会になるのではないでしょうか。

――子どもと一緒に観るお父さんの立場になっていただくと、どうですか。

 サッカーについて詳しいお父さんもいれば、そうでないお父さんもいると思うんです。でも関係ないんじゃないかな。サッカーって、どんどんつながっていくものなんです。好きになった選手を調べたり、気になる監督を調べていたら、いつの間にかどこかの国の文化について知ることになったり、お国柄について学ぶことになったり。それがサッカーの面白さ。サッカーは世界に広がっているし、世界とつながっているもの。親子で観戦するなら、サッカーだけに限定せず、ちょっと広い視野でいろいろなところまで見てほしいなと思います。それはより豊かな見方につながると思います。お父さんも、この機会で子どもと一緒に世界のサッカーについて学んでいくくらいでいいのではないかと思いますよ。

――高橋先生ご自身のワールドカップの楽しみ方というと、どんな感じなのでしょうか。

 グループリーグはまずいろいろな国を観て、どんなサッカーをするのかとか、どんな調子なのかなんて観ていく感じですね。勝負を楽しむという意味では、やっぱり決勝トーナメントに入ってからです。そこからは、グループリーグとはまるで違う、“戦い”になりますから。「優勝はどこかな?」なんて楽しむためにも、まずはいろいろな国を観ていく。ただ、日本の試合だけはそんな余裕はなくて、完全に応援あるのみですが(笑)。

高橋陽一先生
(写真●編集部)

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