実の両親が語るシャビストーリー。”飾らない性格の優等生“ が過ごした少年時代
2014年06月13日
サッカーエンタメ最前線サッカーへの情熱がプロへと導いた
キムもマリア・メルセも、他の多くの両親と同じように、まさかシャビがスター選手になるとは思いもしなかったと、口を揃える。そしてこんなアドバイスもくれた。
「そんな風に幼い頃からわが子がスター選手になる期待とか考えない方がむしろ良いんです。自分の息子がバルサでプレーすることがあれば、息子が純粋にプレーを楽しんでいて、そして幸せそうかどうか、それだけに注意すればいいんです。それでも、サッカーのレベルもきちんと見たいというのであれば、日々向上しているかどうか、それだけ注意したらいいんです。サッカーの面からはただそれだけ。子どもが楽しんでいるかどうかが大事なのです。シャビはいつも自己犠牲のできる子でした。今でもとても真剣に練習をしています。父として、最近の息子の自慢話をしましょう。ある日、バルサのフィジカルトレーナーであるロレンソ・ブエナベントゥーラ氏とばったり会いました。私がシャビの父親だと言うと、彼は『とてつもなく素晴らしい息子さんを持たれて幸せですね! 彼の練習中の集中力は凄まじいですよ!』と言われました。私はお礼だけを言いましたが、内心はとても嬉しかったのです。私は父として、人生では何事も一生懸命に努力しなければならない、そして、ほしい物を手に入れるためには頑張らないといけないんだと、息子に教えてきましたから」
シャビは一生懸命に練習し、サッカー一筋で生きてきた。大きなケガをしたこともあったし、バルサ史上における暗い過去も経験してきた。特に、ライカールト監督が率いるバルサがすべてを達成した後、燃え尽きてしまったときは、沈んでいた。
「あの頃は、家に帰ってくると不機嫌でした。自分たちでチームをダメにしてしまっていることが分かっていたのでしょう。サッカースタイルや、フィジカル面で多くの批判を受けたこともありました。シャビは小さすぎる、といつも言われながら育ってきました」
キムは、当時の様子をそう振り返った。
しかし、彼のサッカーへの情熱が、最終的に成功の道を切り開いた。
母マリア・メルセは「シャビは子どもの頃から、一日中ボールを蹴っていました。時々、おつかいでパンを買いに行かせると、いつまでたっても帰ってこないんです。一体どこに行っちゃったのかしら? と思っていると、多くの場合はパンを片手に広場でサッカーをしてるんですよ」と笑った。
さらに父が続ける。
「シャビはいつも私が監督をしている姿を見に来たがりました。その頃は確かルビを指揮していて、あの子はバルサでカデテ(14~16歳)のカテゴリーにいました。私のチームの練習を見に来てボールがほしいと言うので渡すと、私たちが練習をしている間、シャビはずっと私たちの様子を眺めながらボールを蹴っていました。あの子はバルサでの練習を終えてから来ていたのにもかかわらず……。私は『この子はよっぽどサッカーが好きなんだ』と思ったものです。サッカーがどんなに好きで、試合をどんなにたくさん見て、そして練習が大変でも、私たちは常に勉強をおろそかにするなと教えてきました。学校で問題があったことはありません。大学まで行かなかったのは、ファン・ハール(当時のバルセロナの監督)が、あの子がとても若いときにトップチームに招集したからです」
シャビは大学に行く代わりにサッカーを「専攻」したのだ。サッカーの大学院を修了したのである。苦しいときもあったがそれを乗り越え、大好きなサッカーを職にして楽しんでいる。
「息子が監督をしている姿は想像できませんが、でもあの子は世界中のサッカーが好きですから、選手を引退した後は世界のいろいろなクラブでテクニカルディレクターをするんじゃないでしょうか」
父はそう締めくくった。
『バルサ選手のジュニア時代 家族の愛に支えられ夢を叶えた者たち』
バルセロナの育成組織で育ち、活躍するメッシ、イニエスタ、シャビ、ピケなど8人の選手の少年時代に迫った一冊! 息子たちの成功を陰で支えた親たちが語る知られざる家族の愛の物語。
メッシ、イニエスタ、シャビ、ピケ、セスク、ペドロ、チアゴ、フォンタス。バルサの育成組織カンテラで育ち、トップチームで活躍する選手たちは、幼い頃からビッグクラブでのプレーを夢見ていた。そんな彼らはどのような少年期を過ごし、どのようにしてトップチームへの階段をかけのぼっていったのか。8人の選手を支えた家族や友人が登場し、彼らが歩んできた人生における喜び、葛藤について熱く語る。
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