元ロンドン五輪代表監督・関塚隆氏が見たブラジルの育成法とは?

2014年07月01日

インタビュー

日本の課題はさまざまなサッカーに触れていないこと

――なるほど。それで救われる指導者が何人いることか……。でも、足りない部分もあるかと思います。環境以外にブラジルにあって日本にはないものは何でしょうか。

 やっぱり、ハングリーな気持ちです。どのカテゴリーでもリーグ戦に勝って結果を出さなければ、寮に入っているとはいえ、そこに居続けることはできませんから。

 あとはゴールに対する気持ちではないでしょうか。ブラジルでは厳しいプレッシャーの中で点をとるのは容易ではないし、だからこそ、ゴールを決めたときの喜びが爆発する。勝ったときも同じですよね。あえて、日本の足りない部分を言うならばいろいろなサッカースタイルに触れていないことです。

 日本人は南米スタイルに苦手意識があると思われがちですが、慣れていないだけ。勝つためにはひとつのスタイルではなく、さまざまなスタイルへの対応力が求められ、そこで局面ごとに判断力が必要となるわけです。

 だから、育成年代からさまざまなスタイルのサッカーを体感し、どうプレーすればいいのかを実戦で試すことが大事。日本が世界と戦うには判断力は欠かせませんから、ぜひたくさんの状況に出くわす練習をやってもらいたいと願っています。

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プロフィール
関塚 隆
(せきづか・たかし)

 1960年生まれ。千葉県出身。元本田技研工業のFW。1991年に早稲田大学監督に就任。鹿島アントラーズ、清水エスパルスのコーチなどを経て、2004年から川崎フロンターレの監督。2010年からはU-23日本代表監督を務め、ロンドン五輪では日本をベスト4に導いた。現在はサッカー解説者などを務める。


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