元日本代表・小島伸幸氏が解説! ゴールキーパーはブレ球にどのように対処すべきか

2014年07月09日

コラム

心に余裕をもつために、“楽にできる”正しい技術を習得しよう

 ボールを下からすくい上げるように弾きにいけば、弾く面積も確保されるので安定感は出る。

 ボールが進化したことで軌道が微妙にブレる現象が出てきた以上、指導者が「つかめるボールはつかむように」と紋切り型に指導してしまうのは間違いなのかもしれない。

 が、個人的には、キャッチできるボールはキャッチをして相手の攻撃を終了させることにこだわってほしい。

 正しいキャッチングを身につけた上で、正しいポジショニング、正しい構え、などを身につけ、“楽にできる”キャッチングやパンチングを習得してほしいのだ。

“楽にできる”というと日本人の感覚としては「手抜きをすること」と捉えられてしまいがちだが、精神的に余裕を持つことはプレーの安定感につながる。

 どんな強いシュートに対しても、常に平常心で立ち向かえるゴールキーパーは技術レベルも高い。

 ボールをつかんだり、パンチングしたり、少し触ってコースを変えたり、いろいろな技術を身につけてから、その状況に応じた、もっともベストな技術を取り出して実行する。

 雨でボールが濡れているとき、ボールがブレているとき、そういう状況に応じて、ときには「逃げる」というプレーを選択してもいいのだ。

 心に余裕を持ち、平常心でプレーすることを心がけて、どういう状況でもベストといえるプレーの選択ができるようになってほしい。

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