池上コーチの一語一得「相手のシュートでボールを怖がる息子」

2014年07月29日

育成を考える

池上正さんが子どもに対する悩みや、保護者・コーチの子どもを取り巻く大人に関する疑問や悩みに答えるこのコーナー。今回は相手にシュートに怖がってしまう息子さんについてお悩みの質問です。

◎練習(トレーニング場面での悩みやギモン)

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(質問者:小学4年生の保護者)

小学校4年生の長男が地元のサッカーチームに入ってます。上の学年にも混じったりしてサッカーを楽しんでいたのに、最近になって突然「サッカーをしていて怖い」と言い始めました。よくよく聞いてみると、「試合でディフェンスをしているとき、相手がシュートをしようとする場合はシュートコースをふさがないといけないのに、怖くて体をわざとコースから外してしまい、結果、簡単に点を取られてしまう」と言うのです。もともと体格は大きいのですが、気の優しい子でして……。本人も「もっと上手くなりたいのに……」とかなり落ち込んでしまっています。是非、池上コーチに恐怖に打ち勝つ術やアドバイスの仕方をお教えいただきたいと思います。

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気持ちを整理する手伝いをしよう
責め口調ではなく対話を心がけて

 ご相談の方の息子さんのように、ボールを怖がる子は4年生くらいまではよく見かけます。私がその子たちとこんなふうに話します。

「ボールが当たったらどうなりますか?」

子ども「痛ーい!」

「でも、君たちがボールを蹴る時、足にボールが当たってるよね? 痛い?」

子ども「痛くなーい!」

「そうだね。痛くないね。でも、飛んでくるボールは怖いね」

 そんな話をしてから、ボールを少し浮かせて太ももに当ててみる。次に胸に当ててみる。そのようにして、ボールが体に当たるとどんなふうに感じるのかをわかってもらいます。最初は痛いと言っていた子も、自分で太ももに当てると痛くないことを理解していきます。

 とはいえ、自分から向かっていくのは、なかなか難しいことです。だからこそ、体を投げ出してボールを止めたディフェンダーやゴールキーパーに、観客は惜しみない拍手を送るわけです。

 加えて、ボールを避けるのは当たるとケガをするので、危険回避のためでもあります。先日のW杯をみても、代表級の選手でさえ相手の強烈なシュートには背を向けたり、顔を背けたりします。それでも、シュートコースに足を出していたりします。そんなプレーを一緒に見てもいいかもしれません。

 それなのに、日本人は精神論で片付けようとする傾向があります。「恐怖に打ち勝つ術やアドバイスの仕方を」とありますが、いまだに「ボールから逃げるな!」などと小学生を怒鳴っている指導者がいます。もし、コーチにそう言われたときは保護者が「コースに足が出ていたね。良かったよ」などとフォローしてください。

Argentina v Belgium: Quarter Final - 2014 FIFA World Cup Brazil
(写真●Getty Images)

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