【第38回全日本少年サッカー大会】決勝大会 ジュニサカ取材日記⑦「熱心にメモを取る少年たち、試合を見るのもトレーニング」

2014年08月07日

大会情報

熱心にメモを取る少年たち、試合を見るのもトレーニング

(文●平野貴也 写真●佐藤博之、平野貴也)

「第38回全日本少年サッカー大会」は第5日を迎え、いよいよ終盤戦です。2次ラウンドを突破したチームは決勝トーナメント1回戦、ドリームリーグ(1次ラウンド敗退チームが参加)を勝ち抜いたチームもドリームトーナメントでの戦いに入りました。裾野グラウンドに設けられた8つのピッチは、どこも熱戦を展開。周囲で見守る父兄の方々や下級生の選手たちも応援に熱が入ります。

 そんな中、ネット越しの最前列で熱心に試合を見てメモを取っている集団がありました。三重県大会に参加していたアフェラルセ四日市の6年生メンバー11人です。昨日から1泊2日の日程で大会を観戦。同学年のトップレベルの選手を見て、さまざまな刺激を受けていました。

 引率しているのは、チームの代表者で総監督を務める北村隆雄さん。三重県の常連チームである四日市JFCの指導者として大会に参加した際、試合を見ることにも価値のある大会だと感じたと言い、わざわざ三重県から観戦に行くことを決めたそうです。

20140807全少012のコピー

 北村さんは「本気で日本一を目指す選手の試合に対する意気込み、表情を見て感じてもらいたいと思ったので連れてきました。四日市JFCでも敗退した後に試合を観戦したときも、すごく良い勉強になり、同じ経験をさせてあげたいと思ったんです。昨日は、試合を見た選手たちが、運動量の多さ、全員が連動していること、技術のレベルに驚いて、自分たちの今のレベルを恥ずかしく思うというようなことを言っていたので、すごく効果があったと思います」と目の色を変えてメモを取る選手たちの姿に成長の手ごたえを感じ取っていました。

 主将の西條恵士郎君は「昨日見た鹿島アントラーズジュニアと横河武蔵野FCジュニアの試合は、特に印象に残っている。横河の10番、11番の選手のドリブルはテクニックもキレもあってすごかったし、どのチームも気迫がすごくて、勝ちたいという思いが伝わってくる。運動量が落ちないし、ボールを必死に追いかけ続けている。それに、ロングボールの精度がすごく高くて、シュートも威力があってGKが嫌そうにしているのが分かった。僕もキック力やコントロールを高めたいと思ったし、あとは僕たちも芝生でプレーしてみたいなと思った」と新たな夢と取り組むべきテーマを見つけていました。

三重
(FWの大橋汰月君)

 強豪チームのウォーミングアップからよく観察していたのは、FWの大橋汰月君。サッカーノートにびっしりとメモを取っていました。「試合でどういう技を使えば、どういう効果があるのかを知ることができる。練習も良いけど、試合を見るのもすごく勉強になる。僕と同じポジションのFWの選手では、ドリブルで切り返すときの角度が深くて、相手の足が届かないところにボールを置いてシュートを打っていたし、普段、僕たちが戦っているレベルとはだいぶ違うと思った」と得点するまでの流れを改善するポイントを見つけていました。

 普段、自分が練習や試合をしていると、なかなか他人の試合を見る時間を設けることができません。テレビやスタジアムでプロ選手のプレーを見るのも参考になりますし、同学年という身近な目標となる選手を見ることも勉強になります。日本一を決める大舞台は、見る人にも多くの刺激を与えているようです。

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