【第38回全日本少年サッカー大会】決勝大会 ジュニサカ取材日記⑩「柏レイソルU-12の田村蒼生くん、お父さん特製の『加速装置』で大活躍」
2014年08月08日
大会情報柏レイソルU-12の田村蒼生くん、お父さん特製の『加速装置』で大活躍
(文●平野貴也 写真●佐藤博之、編集部)
「第38回全日本少年サッカー大会」は8日に愛鷹公園多目的競技場で準決勝2試合を行い、セレッソ大阪U-12(大阪府)と柏レイソルU-12(千葉県)が決勝進出を決めました。柏レイソルU-12は、2年ぶり15回目の出場で大会最多出場数を誇るだけでなく、過去4度の全国優勝を誇り、5人の得点王を生んでいる強豪です。今大会は、大会前に腰を痛めてしまったエースの斉藤騎斗くんが欠場していますが、得意のパスワークを武器に勝ち上がって来ました。
その中で輝きを見せている一人が、中盤の右サイドで起用されている田村蒼生くんです。準々決勝では、ドリブルで相手GKとの1対1まで持ち込んで、GKのタイミングを外す絶妙なシュートフェイントからゴール。準決勝でも再びドリブルで持ち込み、今度は相手GKの動きを見てループ気味のシュートを決めました。2試合連続ゴールとなり、「相手のGKは前に出てくるので、試合前からループシュートは意識していた。うまくいって良かった」と笑顔を見せました。

(柏レイソルU-12の田村蒼生くん)
重心の低いドリブル、左右どちらでも強く打てるシュート、そしてスピードが彼の持ち味です。その速さには、ちょっとした後押しが加えられています。田村くんが履いている白いスパイクには「加速装置」という金色の刺繍が施されているのです。5年生のとき、お父さんの博昭さん(50)が「ドリブルだとかフェイントだとか、サッカーが特別に上手な子ではない。ただ、あの子は走るスピードを持っているし、ボールを追い続けられる子だと思います。だから、そういう良さを出せるようにと思って、私が勝手に付けました」というもので、買い換えた現在のスパイクにも引き継がれています。博昭さんは「天才博士が作った物じゃないから、効果のほどは保障できません」と笑っていましたが、かつての人気漫画「サイボーグ009」の加速装置にあやかった秘密兵器は、もしかしたら利き目を発揮しているのかもしれません。

(『加速装置』と刺繍が入ったスパイク)
田村くんは、別のチームに所属していた小学2年生のとき、リフティングの回数を数えるのが嫌で1ヶ月ほど練習に行かなくなったことがあると言います。親や兄弟とボールを蹴る環境にある友達が自分よりも回数を増やす中、自分ができないことと回数を増やさなければいけないことでプレッシャーを感じていたようだと、お母さんの直美さん(50)は話してくれました。
しかし、元気が取り柄で負けず嫌いの田村君はその後、1年ほどで同学年のトップクラスになるほど努力をしてきました。4年生のとき、試しに受けてみたセレクションに合格してからは、柏レイソルU-12でプロクラブの指導を受けて成長。「以前は自分のタイミングで仕掛けていたけど、相手の足を見てタイミングをずらして仕掛けるようにと教えてもらって、1対1がやりやすくなった」と手ごたえを感じています。憧れは、プレミアリーグの強豪リバプールに所属するスターリング選手。「個人技があって速い。どんどんチャレンジする選手。僕もあんなふうになりたい」と目標にしています。
決勝戦の相手は、個々のレベルが高いセレッソ大阪U-12。優勝を誓う田村くんはプロクラブで磨きをかけた技、負けず嫌いの頑張り、お父さんの愛情が込められたスパイクで頂点を目指します。
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