チームビルディング活用術 個の自立を高めることで集団もまとまる!!
2014年12月15日
コラム個人の貢献度をハッキリさせなくては、100%の力を出し切れない
例えば、1本の綱を1人で引くときは、100%の力を出し切るはずです。しかしそれが、同じように2人、3人と人数を増やしていくとどうなるでしょう。
実は、人数が増えれば増えるほど手を抜く傾向が見られることが明らかになっています。そこには2つの理由が存在します。1つは、個の自立が足りないからこそ起こる努力の低下であり、“他人への依存”や“人任せ”になる選手がいるでしょう。個がしっかり自立していくことで、それを防ぐことができるでしょう。
もう1つは、力を出すタイミングがずれてしまうなどの調整のロスが原因です。これを防ぐためには、チームビルディングが効果的です。集団活動スキルを高めて、習慣化させていくことで、それを防げるでしょう。
実際に綱を引く人数を2人に増やすと、発揮された力は期待値の93%、さらに3人ならば85%、8人になると49%という、ドイツの心理学者、リンゲルマンの研究結果もあるのです。
本来は人数に関わらず100%の力を出し切るべきですが、人数が増えることによって力の発揮度は下がってしまうのです。責任は「1/人数」ではありません。
柔道や陸上などの個人競技は、その結果がすべて自分自身に跳ね返ってくるので、おのずと100%出し切ろうという意識になるはずです。しかし、サッカーやバスケットボールなどの集団競技は、全員が全員、どこかで100%出し切れていない、と感じる場面はありませんか。
なぜこのような現象が起こるのでしょう。数人で重い荷物を運ぶときや合唱コンクールでクラスの全員で歌うときなどは、個人の成果が明確になりにくいからです。したがって貢献度もハッキリしないため、手抜きが生じてしまうのです。
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