チームビルディング活用術 個の自立を高めることで集団もまとまる!!

2014年12月15日

コラム

サッカーは集団で行うスポーツだからこそ、個人個人の自立心を養う

 メジャーもラインカーも数に限りがあるので、いろいろな作業を同時進行させるのも難しく、コートはとても広いため、みんなが散らばってしまえば話し合いも進みません。

 終わったときは達成感というよりやっと帰れる、という感覚、どれだけチームに貢献したかなど考えたこともない、そんなモチベーションの上がらない時間をダラダラと過ごしていたように思います。

 いつもどおり、選手たちが退屈で効率の上がらないコートづくりをしていたら、完成までに要した時間を手元で計り、達成感と貢献度を聞いてみてください。きっと両方が低いはずです。

 そこで、次にコートづくりをする機会があったら、こんなアイデアを試してみてください。

 選手たちに、「ラインカー3台、メジャー2つ、この条件ならいったい何分でコートづくりが完了する? 自分たちのベストタイムに挑戦してみよう」と投げかけてみるのです。ダラダラと時間を浪費していたコートづくりが、タイム短縮型の活動に早変わりです。

 事前に必要があれば、紙に書いて作戦や役割を考えさせる、そうすることで、自立というテーマに関わってくる「目標」や「役割」「責任」といった部分にもリンクしてくるでしょう。この

 本気でタイム短縮に挑むなら、活動後にふりかえりをさせて、次回はどこを改善するかを話し合わせてみると面白いかもしれません。

 そして、再び達成度と貢献度を尋ねてみてください。初めは「誰かがやってくれるだろう」と人任せだった選手たちが、次々と仕事を見つけて組織となって機能する姿に変わるかもしれません。 退屈なコートづくりでも楽しみながらチャレンジさせてみましょう。

 サッカーは集団で行うスポーツです。集団がまとまるためにも、まずは、子どもたち個人個人の自立心を養っていくことが大切です。

 今回紹介した、リーダーとフォロワーの関係、役割や責任といったキーワードを大切に、子どもたちのサポートにつなげてもらいたいです。


プロフィール
福富 信也
(ふくとみ・しんや)

1980年3月生まれ。横浜F・マリノス育成コーチを経て、現在は東京電機大学理工学部・専任教員。信州大学大学院教育研究科修了(教育学修士)。これまで、Jリーグクラブのトップチーム・ユース・ジュニアユース・ジュニアなど各カテゴリーで「チームビルディング」を用いた合宿をオーガナイズする。また、JFAエリートプログラム、Jリーグアカデミーなどでも指導を行うほか、チームビルディング指導普及を広め、講演・研修会講師なども務める。


09191438_523a8dd8307d7

近刊情報

『「個」を生かすチームビルディング チームスポーツの組織力を100倍高める勝利のメソッド』

「チーム」はひとつの生命体。選手が主体で動く活動で一体感を強化!
サッカー、野球、バスケットボール、バレーボールなど集団スポーツに欠かせない、個を生かすための組織づくりで、最高のチームをつくりあげる!!

スポーツを行う子どもたちの個性を生かしながら組織を作り上げていく、チームビルディングの方法を紹介していく。実戦的メニューも織り交ぜた実用書であり、指導者やクラブ顧問には、必読の書。

ご購入はジュニサカオンラインショップまで

 

>>ジュニサカ公式facebookはこちら
>>ジュニサカ公式Twitterはこちら

 

カテゴリ別新着記事

お知らせ



school_01 都道府県別サッカースクール一覧
体験入学でスクールを選ぼう!

おすすめ記事


Twitter Facebook

チームリンク