チームビルディング活用術 個の自立を高めることで集団もまとまる!!
2014年12月15日
コラム組織を束ねる「チームビルディング」において、個の自立は欠かせません。今回はチームビルディングのスペシャリスト、福富信也氏に子どもを自立させるためのアドバイスを聞きました。
(構成・写真●編集部)
『ジュニアサッカーを応援しよう! vol.33』P134-137より転載
必要なのはリーダーシップだけではない、フォロワーにも脚光を
近年、サッカーの育成において、「自立」という言葉が大きなテーマとなっています。私自身も、将来1人の人間が社会で生き抜いていくためにも、子どもを「自立」させる育成は大切なことだと感じます。
例えば、「2・6・2の法則」という言葉があります。これは、おおむねどの集団でも、価値ある存在は2割、普通の人が6割、ほとんど貢献していない人が2割に分かれる、というものです。最初の2割は人財、6割は人材、最後の2割は人在、ということで置き換えると、理解しやすいのかもしれません。
スポーツの世界だけでなく、さまざまなところで、“個”の自立が先行して、「リーダー」の出現ばかりが求められているように感じます。何事においても「リーダーシップ」が重んじられ、リーダーに関する本も数えられないほど出版されています。
確かにリーダーは必要です。しかし、10人のグループならばリーダーは1人か2人で十分です。他の8人はリーダーをフォローする、つまり「フォロワー」でなければいけません。人前に出ることを控える日本人にとって、強くて頼れるリーダーの出現を待望しているのは理解できます。
しかし、考え方を変えてみると、“察する文化”に象徴されるように、控えめで思いやりのある日本人は、フォロワーとしての能力を磨けば世界屈指ではないか、というのが私の考えです。したがって、一流のフォロワーは、もっと脚光を浴びてもいいのではないかと思えるほどです。

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